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睦言2

  「あ!」 竜蛇の舌がアナルに潜り込んできた。 「だめだ! 嫌だ……ぃや…だ……あ」 ぬくぬくと出し入れをされて、犬塚の後孔は女性器のようにぐずぐずに解けていく。そして淫らに疼きはじめる。 「だめ……やめろ……ぁああ! あ、あ、はぁう」 犬塚のペニスはアナルへの愛撫に感じまくって、だらだらと糸を引いて淫らな汁を漏らした。 「いやらしい子だ。雌犬の孔を舐められるのが好きなんだな」 「ぃ、あ……ちがう……あぁあ……あ」 竜蛇は顔を上げて、膝裏から手を離した。犬塚の両脚がベッドに下りる。 「は……はぁ……は……」 犬塚は、ほっとして体の力を抜いた。 だが、その体は誤魔化しようのない快楽に震えていた。 「咥えろ」 竜蛇は犬塚の顔を跨ぐようにして、グロテスクに勃起した己の男根を、犬塚の震える唇に押し当てた。 「や、待っ……うぐっ!!」 犬塚のもがく両手を捕え、竜蛇は互いの手のひらを合わせるようにして、シーツに押さえつけた。 「前にも教えただろう。奥まで咥えてみせろ」 「お……ぶ、うっ……ぐぅう!!」 なんの心構えも無しにイラマチオを強制される。犬塚は目を見開き、何度も餌付いた。 「うぐっ……げぇッ……お!……う……がはッ!」 犬塚のすらりとした両脚がシーツの上をもがいた。黒い瞳から生理的な涙があとからあとから溢れ出す。その顔をうっとりと見つめて、竜蛇は舌なめずりをした。 捕食者の視線を受けて、犬塚の背をゾクゾクと快楽が走る。 「……ッ!……ッ!……んぶぅ……ぐ! ぐふっ!」 「そうだ……いい子だ。お前の口はとても気持ちがいいよ。犬塚」 竜蛇はゆるゆると、だが容赦なく腰を振って犬塚の咥内を犯した。 「ん! ん、ん、うう……ぐぅ……ガハッ!!」 犬塚の口淫を楽しんでから、ゆっくりとペニスを抜いた。 「……ハァッ……ハァッ……げほっ」 ようやく喉を解放されて、犬塚は荒い呼吸を繰り返し、ぐったりとシーツに沈んだ。 「あ……待って……まだ……あ!」 竜蛇は犬塚の両脚を抱え上げて、僅かに舐めて解しただけの、まだ固い蕾に男根を押し当てた。 「た、つだ……待て……あ! あああッッ!!」 そして体重をかけて、一気に貫いた。 犬塚の背がしなやかに反る。突き抜ける痛みに息が止まる。ガクガクと痙攣して竜蛇の雄の蹂躙に耐えた。 その締め付けに竜蛇が眉根を寄せて、犬塚の引き締まった腰を両手で掴む。 ずるりと引き抜かれ、犬塚の苦痛が快楽にすり替わった。 「あ!」 再び、尻肉を打つように貫かれた。 「あ! あ!」 何度も貫かれ、揺さぶられて、犬塚は快楽に甘く鳴きはじめた。 「ほら……やっぱり好きだろう。お前は、コレが」 竜蛇に握られた犬塚のペニスは、ぐちゅりと卑猥な音を立てた。そこはトロトロに濡れている。竜蛇に後ろを犯されて、犬塚の前は触れられる前から、はしたなく汁を漏らし続けていた。 「やっ……あ! ああぅ!……はぁ…ひ、ぅあ!」 竜蛇の雄に雌の孔を擦りあげられ、竜蛇の手で濡れたペニスをしごかれて、その気持ちよさに犬塚は首を打ち振り、女のように喘ぎ続けた。 「こんなに乱れて……淫乱な子だ。お前は俺の雌犬だ」 「ちがう……あ! あっあっ……やぁああ!」 竜蛇が急に動きを止めた。 「あ……なに……」 「お前が嫌だ、違うと言うから。やめようか? 犬塚」 「え……」 「嫌なんだろう。自分で始末するか?」 そう言って竜蛇は、ゆっくりとペニスを引き抜きはじめた。犬塚のアナルが逃がさないと言わんばかりにキツく締め付けた。 「……っ……犬塚」 「……あ、違っ……」 竜蛇は犬塚と唇を合わせた。犬塚は竜蛇の頭を抱えるようにして、自ら激しく竜蛇の唇を貪った。 「言え。犬塚」 「なにを……」 竜蛇は犬塚の耳元で囁く。犬塚はその言葉に羞恥で顔を顰めた。 「俺はやめても構わない」 竜蛇は笑みを浮かべたまま、再び犬塚の中から出ていこうとしている。 「やっ……やめろ……っ!」 竜蛇が動きを止める。犬塚の後孔は最高潮に熱く疼きまくっている。今、放置されるのは辛かった。 それに…… この男は以前、外で他の奴とセックスをしてきたのだ。竜蛇には他に相手がいる。 だが、犬塚が股を開くのは竜蛇だけだ。 竜蛇以外とセックスをすることなど考えられない。この男だけが自分の体の奥深くまで犯すことができる、犬塚にとって唯一の男だった。 「……あ」 犬塚は震える唇を舐めて言葉にした。 「あんたのペニスで……俺の……お、れの……」 犬塚は屈辱と羞恥で最高に淫らな表情を見せた。竜蛇の雄がドクリと脈打つ。 「は、ぁあ!」 「続きを……」 犬塚は息を荒げて、潤んだ黒曜石の瞳で竜蛇を見上げた。その顔、その視線に竜蛇はゾクゾクとした。 「おれの……雌犬の……孔を……突いて……犯してくれ……ぅう」 「ああ……可愛い。犬塚」 「は! あぁあッ!!」 望み通り大きく突き上げられ、犬塚はあっけなく絶頂に達した。引き締まった腹に精液が飛び散る。 「もうイってしまったのか。今度は尻だけでイってみせろ」 「あ、あ、ああぅう! ぃや……待って……あ! あ!」 「何度でもイケるだろうが……この淫売め」 竜蛇に激しく揺さぶられて、犬塚は熱い喘ぎ声を迸らせた。両脚を竜蛇の腰に絡めて、両手で背を掻き抱いた。 「ああ! ああ!」 「犯されるのが好きだろう」 「ち、が……違うぅ……あぁあああ!」 「まだ嘘をつくのか。可愛い雌犬め」 「……から……あんただからだ……あ!」 犬塚の言葉に竜蛇は固まった。 どんな淫らな言葉よりも、今の犬塚の言葉は効いた。 「そうだ。俺だけだ。お前を犯すのは。お前は俺のものだ」 「あ、あ、はぁああ! たつだぁ……アア───ッ!!」 竜蛇は熱い声で告げ、いっそう激しく腰を打ち付けて犬塚を責めた。 爛れたようにグズグズになっているアナルの肉壁を犯されて、犬塚は大きく口を開けて叫んだ。 犬塚のすらりとした足が竜蛇の腰に絡み付く。両手両足で竜蛇にしがみつき、犬塚はドライオーガズムに達した。 「ああ、可愛い……愛してるよ。犬塚」 「たつだ……あぁ……あ、あ」 二人は溶け合うように、深く交わり続けた。

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