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幸人1
「アッ……ッッ!!……あぁあッ!」
「……幸人」
竜蛇は犬塚に覆いかぶさり、その体を優しく抱きしめた。犬塚は快楽と恐怖にブルブルと震えている。ペドフェリアの男どもに犯された記憶がシンクロしているのだ。
「やめて……いや、いやだ……かえして……家に、帰りたい……ぅうッ」
「お前が帰る場所はここだ。俺はお前を離さない」
「いやだ、いや……あ! あっ! あっ!」
竜蛇はゆるゆると腰を使い始めた。犬塚の性感を引き出すように腰を蠢かせる。
己の欲望をぶつけるのではなく、まるで犬塚を導くような律動だった。
犬塚の肉体は快楽に打ち震えるが、精神は快楽に反応することに怯えていた。
「あぁあ……あ、あ、こんな……あ、はぁあ!」
「幸人、俺を見ろ。俺とのセックスが好きだろう」
「あぅう……あぁあ……」
犬塚は涙で濡れた黒い瞳で竜蛇を見上げた。
今、自分を組み敷き犯す男は、過去の男達のように面白がってはおらず、蔑んでもいなかった。
愛しげに琥珀の瞳で見つめている。愛する者を見る眼差しで。
「あ、あ……あ!」
美しい琥珀の瞳に射抜かれて、犬塚の背をゾクリと快楽が走った。
その瞬間、乳首と亀頭を責めている卑猥な器具の存在を思い出し、全身が快楽にわなわなと震えた。
「あ、あぁああ……いや、だめ……ううッ」
「駄目じゃない。お前が感じてくれて嬉しいよ。幸人」
「あ、あ……はぁあ、うぅう」
「幸人も犬塚も愛している。お前ならば、なんでも構わない」
「は、あ……ぅん……」
竜蛇は犬塚に口付けた。その甘い口付けに犬塚の精神は現在へと引き戻される。
今、自分を抱いているのは竜蛇志信だけだ。
竜蛇は犬塚を他の男に抱かせはしない。狂おしいまでの独占欲で犬塚を縛りつけて、甘い口付けで犬塚を夢中にさせるのだ。
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