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見えない鎖4
「ぁあ………は、あぅう………あッ!いぁ………や、あ!」
どれくらいそうしていたのか分からない。後孔のバイブは淫らな振動と停止を繰り返し、犬塚を責め苛んでいる。
コックリングのせいで射精できない犬塚は、何度も軽いドライオーガズムに達していた。
満たされない絶頂に狂いそうになる。
「しのぶ………し、のぶ………ひぃ! あっあっあっ………も、もぅ嫌だッ!」
犬塚は伏せになり、シーツに己のペニスを押し付けるようにして腰を蠢かせた。アナルのバイブは突き上げるような振動で犬塚を犯している。
だがこんなものでは足りない。玩具なんかじゃなく、本物の男が欲しい。
「ああ、志信………早く………もっ……嫌、嫌だ………あ! はぁあ」
バスルームから戻った竜蛇はベッドの上で淫らに乱れる犬塚を視姦していた。
視覚と聴覚を遮断され、バイブで責められ続けている犬塚は竜蛇の気配に気づかず、涎を垂らしながら甘く鳴いていた。
「志信、志信」と、自分の名を呼んで身悶える犬塚はいじらしかった。
竜蛇は犬塚に近寄り、そっと頬を撫でた。突然触れられた犬塚はビクッと硬直した。
「し、志信?」
竜蛇の指が犬塚の頬から首筋、背中へと滑り降りていく。
「あっ………手、解け………も、もう抜いてくれ………は、ぁあ」
腰のベルトを外される感覚に犬塚はほっとして力を抜いた。ゆっくりとバイブを抜かれる排泄感に、唇を噛んで耐えた。
「………んっ」
ようやくバイブを抜かれて脱力した腰を抱え上げられた。
雌犬の体位で一気に貫かれる。竜蛇の熱くて硬いペニスに犬塚は叫び声を上げた。
「あぁああッ! あッ、ああ!」
先程まで己の後孔を責めていたバイブなんかとは比べ物にならない。
熱い男の肉棒に、犬塚の肉孔は歓喜して震えた。ぎゅうぎゅうと竜蛇の男根を締め付ける。
「あ、志信………取って、これっ………ひぃい!」
目隠しも耳栓も、コックリングもそのままだ。いったいどれを外してほしいのか。
竜蛇は哀願する言葉を無視して、そのまま犬塚を揺さぶりだす。
「ああっ! は、あ! う!………くぅう! はぁっ………あ!」
抜き差しされる男根に、犬塚は切ないほど感じてしまう。
聞こえない、見えないことが余計に竜蛇の熱を感じさせていた。
「ぁあ………イイ………あ! し、のぶ………は、ぁああッ」
犬塚の肉体は有り余るほどの快楽に満たされていたが、足りなかった。
竜蛇のいつもの囁く声が聞こえない。
あの甘く、毒のような囁きが聞こえていないのだ。
「嫌だっ! 嫌だ嫌だッ、くそッ! 取れよッ!」
犯されながら犬塚は暴れ出す。
自分を呼ぶ、あの声が聴きたくてたまらなかった。
「志信! も、とって………あ、はぁう………ううッ!」
竜蛇の骨ばった指が耳栓を外した。
「どうした?」
笑いを含んだ声で竜蛇が聞いてきた。
犬塚の首筋にゾクゾクと快感が走る。
淫靡で甘い、セックスの時の竜蛇の声だ。
「………あ、あぁあ」
竜蛇は犬塚の耳にキスをして、甘く囁いた。
「お前がひとりで気持ちよくなっている姿を見ていたが、とても可愛いかったよ。俺の名を呼んで、健気でたまらなかった」
「あ、んん………悪趣味だっ………あ!」
「気持ちよかったくせに」
「違………あ! あっあっあっ………はぁあッ!!」
抗議したかったが、ガツガツと突き上げられて、犬塚はたまらず叫んだ。
アナルの奥のイイところを竜蛇のペニスでゴリゴリと突かれると、犬塚ら後ろだけで絶頂してしまう。
「─────ッあ、あぁああッ!!」
犬塚の裸身が硬直してブルブルと痙攣した。何度か痙攣し、快楽の頂点から落下するように、がくりとベッドに沈んだ。
「は、はぁっ、はぁっ………ああ!」
再び竜蛇の雄が抜き差しされる。
長い時間、バイブで責められてトロトロになっていた犬塚のアナルは、グポグポと卑猥な音を立てていた。
「はしたないぞ、幸人。なんて音だ」
「ぅるさ、アアッ!」
「もっと締めろ」
パンッと尻を叩かれた。
犬塚の裸身が屈辱に染まる。尻を高く掲げた雌犬の体位でヌプヌプとアナルを犯された。時折、尻を叩かれながら。
「可愛い雌犬め。ほら、しっかり締めろ」
「ああっ!………ち、くしょ………あ!」
「………っ………お前の好きな精液を飲ませてやる。零さないようにしっかり飲み込め」
「いやぁ! あ!………ひっあ! あ、あ、あ、あ!」
竜蛇は犬塚の腕を掴み、いっそう激しく尻を責めた。その激しさに犬塚の目隠しがずれる。ぶれる視界で必死に竜蛇を見上げた。
「ああ、可愛い俺の雌犬め」
「あっあ、あ、あ、しのぶぅ………ッ」
愛しい者を見る眼差しで自分を見下ろす竜蛇の視線に、犬塚はまたも絶頂に上りつめてしまう。
「ああ! ああ! イク………またっ………あ! い、くぅッ、あああ!!」
「幸人………ッ!!」
竜蛇は覆いかぶさるように犬塚を抱きしめ、最奥に情熱の証を放った。
その熱に犬塚は「ぁあ………」と甘い吐息を漏らす。
はぁはぁと互いに荒い息を繰り返していたが、ゆっくりと竜蛇が身を起こし、男根を抜いた。
「ん………」
喪失感に犬塚は小さく呻いた。
竜蛇は犬塚の腕の拘束を解き、目隠しを取った。ぐったりとした犬塚を腕に抱くようにしてベッドに横たわる。
「………悪趣味め」
犬塚の呟く声に竜蛇は笑みを浮かべて、汗に濡れた黒髪を優しく撫でた。
「まんざらでもないくせに」
「ぅるさい」
「ああ、ここがまだだったな」
今気付いたという風を装って、竜蛇は犬塚のペニスに触れた。まだリングをはめたままだ。
「いい、触るな」
空イキしすぎて、まだ体が辛かった。
犬塚は竜蛇の悪戯な手を退けようとするが、竜蛇の悪戯はエスカレートする。
「あ! なにを!?」
竜蛇は犬塚の足首を掴み、大きく股を開かせた。そして一度も射精していない犬塚のペニスを咥えた。
「ひぃあ! やめっ………ああ!」
犬塚は竜蛇の頭を押すが、竜蛇はお構いなしにじゅるじゅるとフェラチオをした。
リングに締め付けられて射精できない状態でのフェラチオは拷問のような快楽だった。
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