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Ⅳ:2
「ほら。壁に手、ついて」
お姫様抱っこなんて恥ずかしい形で浴室に連れて行かれた紫穂は、床に降ろされても立ち上がることすら出来ない。ほとんど四つん這い状態でタイルの壁に手をつけば、上代の思惑通り尻を突き出す様な形になった。
「すっげ。どんだけ中に出されたの」
運んでくる間も流れ出していた精液が、突き出された紫穂の後孔から未だに溢れている。それを見た上代が嘲笑気味に指摘すれば、紫穂は羞恥から全身を紅く染めた。
「いっ、言うなよッ」
「だぁってココ、凄いよ? どんどん出てくる。それに真っ赤に腫れちゃってるし」
「ひぁああっ」
何度も何度も抽送を繰り返されたであろう紫穂の後孔は、突然差し込まれた上代の指3本を難なく呑み込んだ。
「ひっ、あっ、ぅあっ何すっ、」
「何するって洗うんだよ。もう手遅れかもしんないけど、洗わないと酷い事になるよ? お腹ぐちゃぐちゃに壊しちゃっても良いの?」
「あっ! あっ! 嫌だっあっ、ぁっ」
「じゃあ大人しくしてて。俺がちゃんと綺麗にしてあげるから」
差し込まれた指は、上代が言う通り中のモノを掻き出す為だけに動いた。そこに性的意味合いがないことにホッとする。
俯き視線を落とした先に見えたのは、シャワーの水に混じって足元を流れていく白濁。それが血を分けた兄弟のモノであり、それを自分の中に出されたのだと思うとどうしようもない感覚に襲われた。
弟を抱いただけじゃない。俺は弟に……抱かれたんだ。
自分が受け入れてしまった現実は酷く悍ましく、紫穂の瞳からは自然と涙が溢れた。そんなへたり込んだままの紫穂の体を甲斐甲斐しく綺麗にした上代は、その耳元にそっと囁く。
「もし、兄弟相手じゃないとイけなくなったら、どうする…?」
紫穂の体は面白いほど跳ねた。そしてやがて、ガタガタと震えだす。
「そ、そんなこと有るわけない!」
「そうかなぁ? だって、男が尻でイけるようになっちゃったら、もう女なんて抱けないよ?」
「尻でなんてイッてない!」
「そんなの直ぐだよ。相手はあのイカレた兄弟だよ? 毎日でもヤリに来るでしょ。そしたらきっと、もう彼奴ら無しじゃいられなくなる」
「何で!? 何でだよ! 俺はそんなことっ…由衣だけでも、俺はっ、俺はッ」
紫穂は頭をブンブンと一心不乱に降り、嫌だ嫌だ嫌だと狂ったように叫んだ。
「ここ」
「ぁあ"!? なっ、何っ」
「もう兄弟の形になってんじゃない?」
「ンなわけ有るかっ! あっ、バカやろッあ"、ァあッ」
ぐぢゅんっと激しい音を立たせながら、再び紫穂に指を埋めたかと思うと、埋め込まれた上代の指が途端に暴れだす。洗っていた時とは打って変わり、その指の動きは明らかに情欲を煽るものだった。
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