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長い一夜 9

「力を抜け」  尻臀(しりたぶ)を広げられ、須藤の熱く猛った雄を当て擦られる。 (うわ……擦るな。エロすぎる) 「おい、もっと力を抜け」 「わ、わかってますって……」  そう言ってみた佑月だったが、やはり緊張のせいで身体が強ばってしまう。すると須藤は不意に佑月を仰向けへと転がしてきた。そうされると、全てがまる見えになってしまい、羞恥心が一気に襲ってくる。 「な、なんで変えるんだよ」 「お前の顔が見えないのはやっぱりな」 「見なくていい……あぅッ!!」  ズクリと後ろが裂けそうな衝撃が走り、今のやり取りも吹き飛ぶ。 「う……く……いた……い」 「まだ先しか入ってない……もっと力を抜くんだ」 「ムリ……言うな」 (なんだよこれ……。まだ先っぽだけって嘘だろ?)  比べるのもどうかと思うが、指など比ではなかった。そりゃ普通は物を突っ込んだりする場所ではないのだ。痛いに決まってる。  それでなくても須藤のモノは、まだ生では見てないが、大きいと分かるモノなのに。 「ほら佑月、お前のここは悦んでるぞ」 「ウソだ……ん」  衝撃で萎えるかと思っていた佑月の性器は、逆に脈打つようにその存在を主張していた。それを須藤はゆっくりと扱いていく。  前への刺激によって佑月の身体が弛緩していく瞬間、須藤は一気に雄を沈めてきた。 「いっ! ……っ……」 (あぁ……ついに、俺のアナルヴァージンが……。ちょっとばかし、乙女モードに浸らせて下さい)  痛いし、想像以上にキツすぎた。こんな状態で動かれたら、死んでしまいそうだ。 「馴染むまでは動かないから安心しろ。だが、キツいな……」  こんなに締め付けていては、須藤も痛いのかもしれないと、不意に須藤の顔を見てしまって、佑月は激しく後悔した。  男のくせに無駄な色香とエロいフェロモン。少し辛そうに眉を寄せる表情は、色気がありすぎた。 「顔が赤いな。どうした?」 「な、なんでもないです。と言うか……なんか……さっきよりも大きくなってる」  明らかにボリュームが増したせいで、本当にもう、裂けそうだ。   「仕方ないだろ。お前がそうさせてるんだ」  しれっと人のせいする須藤をおもいっきり睨んでやったが、目の前の男はそれを軽く流して、佑月のおでこにキスを落としてきた。 「でもキツすぎる……。もう少し小さくしてください……」 「無茶言うな」  懇願するも即答される。何か須藤が萎えるようなことを必死に考えを巡らすが、そんな佑月の思考を邪魔するように、乳首に吸い付かれた。 「あ……ぅ」  後ろが馴染むまで、須藤は佑月への愛撫に余念がなかった。

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