「はぁはぁ……うそ……中に……」 　トロリと後孔から須藤の精液が溢れていくのを感じる。佑月は信じられない思いで須藤を見遣るが、不思議なことに不快感はなかった。 「あぁ……悪い。俺も余裕がなかった。後で掻き出してやる」 「掻き出す……ん」 　イッた後の須藤の声音は驚く程に甘く、口付けもねっとりと絡みついてくる。 　それから後戯を楽しむように、須藤は佑月の身体中を舐めたり、キスをしていく。 「そ、そんなこと……しなくて……あ」 　随分な甘やかしように戸惑いながらも、絶頂後の佑月の身体は、敏感過ぎる程に反応してしまう。 「お前のここは意外に元気だな」 「え……？」 　須藤の視線の先を見ると、佑月は今日一番に目を見開いた。 (嘘……だろ) 　完全に萎えることなく、佑月のモノは半勃ち状態だったのだ。 「よほど悦かったようだな。身体は正直だ」 　須藤は唇を重ねながら、佑月の息子に元気を与えていく。 　須藤の言う通り、今更否定などしない。 　確かに初めは痛くて苦しくて、何の拷問かと思った程。しかし途中からは何も考えられない程に、須藤から与えられる悦楽に溺れていた。 　正直、こんなに悦いものだと思いもしなかった。今までの佑月のセックスは決して濃くはなかったが、満足はしていた。 　だが須藤とのセックスは、それを遥かに上回る。今度女とする機会があったとしても、きっともう満足は出来ないだろう。 (ヤバいな……俺。 でも、ちょっと待て！) 「ん、ん！」 　佑月は自分の息子を握る須藤の右手首を掴み、そしてその厚い胸板を必死に押した。 「……なんだ？」 　少し不満そうな声で須藤は唇を離した。 「なんだ？　じゃないですよ……。もう、いいでしょ？　ちゃんと条件は飲んだんですし、終わりです」 「何を言ってる。一回で終わるワケがないだろ」 「はい？　こっちこそ何言ってるんですかですよ。笑えないですよ、それ」 「別に笑わせてるワケじゃない」 「わ、分かってますよ、そんなの！　二回もヤる必要がないって言ってるんです！」 「忘れたのか？」 「な、何が……」 　不敵に上がる須藤の口角。 　佑月の背中にイヤな汗が流れていく。 「お前の一夜を貰うと言ったんだ。朝陽が昇るまでは、お前に拒否する権利はない」 「……」 (クソ。何も言い返せない。俺……このままヤり殺されるかも) 「大丈夫だ。ほら、もう解す必要はないから、お前も楽に楽しめる」 「くぁ……あ」 　須藤が指を入れ、中を掻き混ぜるようにバラバラに動かしてくる。 「いい声がまだ出るじゃないか」 「うるさ……あｯ……」 　煽るようにわざと恥ずかしいセリフを並べる男に反論したいのに、言葉が上手く口から出てこなかった。