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長い一夜 13

■  身体が重い。動くのも億劫だ。喉も痛いしで最悪のコンディション。  それにしても熱いと、佑月の身体に密着する何かをぐいぐいと押しやるが、重い。 (重い?)  ここでハッと目を覚ました佑月は目の前のものに息を呑んだ。 「……すど……う」  髪が少し乱れた無防備な寝顔。こんな間近で見ても、端正な顔立ちの男は寝ていても男前だ。熱いと思ったら、佑月は須藤に腕枕をされた上に、もう片方の腕は腰に巻きつけられていたからだ。お互い裸だ。  佑月は須藤を眺めながら、数時間前の事を思い起こす。二度目のセックスで落ちた後、目を覚ました佑月は須藤にシャワールームへと担がれた。そこで須藤に掻き出してやると言われたが、そこまでされる羞恥にたえられなくて断った。  だが『ダメだ。俺がやるから大人しくしてろ』などと言われ、結局恥ずかしい思いをさせられて、掻き出されたのだ。  まだここまでは良かった。佑月は隣で気持ち良さそうに眠る須藤を睨む。その後の方が、思い出すだけで顔が熱くなった。  あろうことか、自分の出したモノを掻き出している最中、この男はまた獣スイッチが入ってしまったのだ。 もう心身ともにクタクタで立っていられない状態なのに。 『もう、ムリだって……。本当勘弁してください』 『だから飯の時言っただろ。体力持たないぞって』 『だからって……ん……』  佑月を壁際に追い詰め、まともに立てない佑月の腰を抱き抱えながら、キスを皮切りに、須藤は愛撫に専念していった。  だが佑月は今日初めて後ろを開通させられた。正直痛くて、限界の域を達していたのだ。  また入れられるのかと恐怖で身を固くしたとき、須藤は佑月に壁へ手を突かせ、尻を突き出す格好を取らせた。 『須藤さん……やめて』 『脚を閉じろ』 『え?』 『さすがにもう無茶はさせられない。だが少し協力しろ』  閉じた脚の間に違和感。佑月は思わずそこに目をやって叫びそうになった。  須藤の凶器を初めてまともに見たと同時に、佑月の性器に擦るように腰を動かされ、一気に羞恥で全身が熱くなった。いわゆる素股だ。  今でもあの感触が生々しく甦る。何て言うのか、普通に入れられるよりも、倍以上に恥ずかしい思いをした。 「この、絶倫」 「それは誉め言葉か?」 「うわっ」  目の前で突然目を開けた須藤に驚き、佑月は大きな声を上げた。

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