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夏の終わりに 14

 花火のことも忘れ、お互いが求め合うように、キスも情熱的で深くなっていく。  そして須藤は徐に佑月を抱えると、ベッドルームへと運んでいった。  シーツの上にそっと佑月を下ろすと、須藤は直ぐに覆い被さってきて、佑月の口内を貪る。  須藤のキスはいつもしつこい。今まで佑月はこんなに長いキスはしたことがないし、何度も唇を重ねたりもしなかった。しかしそれは、須藤が佑月に執着している表れで、強く求められているのだと、悦びで目眩がしそうな感覚だった。 「はぁ……」  長いキスのくせに余韻が残る。もっとして欲しいとまで思う。そんな佑月の帯を須藤は素早くはずしていく。浴衣のため直ぐに肌が露出してしまう。 「悪いが、今夜は寝かせてやるつもりはないからな」 「え? いや、それは、ちょっと勘弁してくださいよ……壊れるから」  初めてヤった時でさえも、ほぼ寝かせてもらえなかったのに。 「無理だな。諦めろ」  鬼のようなセリフを吐いて、佑月の上を跨ぐ男は浴衣を脱ぎ捨て、その肉体美をさらした。 「諦めない。俺は諦めませんからね」  上半身を起こして逃げを打つ。だが逃げようとするも、この男はそんな小さな好機をも逃さない。身体を起こしてしまったせいで、浴衣は綺麗に脱がされてしまった。 「うるさい奴だな。何をそんなに嫌がる」 「嫌って言うか……加減ってものを……っ」  人に訊いておきながら、もう須藤には佑月の声が届いてない。  耳朶を食みながら、指は上半身を滑り、そして内腿に滑っていった指は、際をクイクイと動かしてくる。佑月をその気にさせようとするその指の動きは、更に卑猥さを増していく。 「ぁ……ちょ、それ……」  下着の上から先端部分を、円を描くようにグリグリとされ、脳天まで痺れていく感覚に、ついには力が入らなくなってベッドに倒れ込んだ。そんな佑月に須藤はほくそ笑むように、唇の端をつり上げた。 (……情けない。結局は快楽に負けて、されるがままだ) 「そうだ。そうやって俺に身を任せていればいい」 「あ……」  唇に軽くキスを落としてから、下着を下ろされる。色々仕掛けられていたせいで、勢いよく飛び出す自分の息子に、佑月は消えたくなった。  そんな愚息の形を確かめるように、須藤はそこに指を滑らせていく。 「あ……ぁ……」  それだけで腰が疼いてたまらない。そして、その指は袋へと滑り、ボールを転がすように絶妙な力加減で優しく揉まれ、ビクリと身体が跳ねた。 「ん……ぁ……そこは……」  謂わば急所であるところ。そんなところを触られるのは初めてのため、佑月に少しの恐怖が一瞬過ったが、須藤は無茶をしないだろうと、感じるままに身を任せた。

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