202 / 444

Confinement 13

 須藤は佑月の首筋を吸ったり、舐めたり、柔く噛んだりと、飢えを満たそうとしているようで、本当に喰われそうな勢いだ。シルクの寝間着も、裂いてしまいそうな勢いで脱がされていく。 「ん……須藤さん……疲れてるんじゃ……」 「よく言う。お前も、言ってる事とやってる事が違うぞ」 「え……」  はたと、自分の行動を改めて見ると、佑月は須藤のワイシャツを無意識に脱がしていたようで、その厚い胸板に指を滑らせていた。 「いや……これは、その──んっ……」  佑月が話すのを最後まで待てないとでも言うように、須藤は唇を重ね、寝間着の下は下着と一緒に脱がしていく。そしてキスをしたまま、ソファに佑月を寝かせると、左足は背もたれに掛け、右足はフローリングへと下ろす。それは大股開きのあられもない姿。 「あぁ……っ……」  だが佑月は羞恥を感じる暇もなかった。須藤の唇が、傷付けられた左側の乳首へと移っていったためだ。 「お前が受けた痛みは、全て快感に変えてやる」 「須藤……さん……」  まるで労るように、何度も何度も軽く唇を落とされる。軽いキスなのに、どうしようもなく佑月は感じていた。と言うよりも、敏感になりすぎていた。 「あぁ……ん……」  ペロリと一舐めされただけなのに、そこからとんでもない程の電流が流れていったかのように、佑月の身体が跳ねた。左側の乳首だけが熱を持ったように、ジンジンとする。そこを丁寧に愛撫した後、須藤の唇は火傷の箇所へと下りていく。 「ん……」  ガーゼの上から優しくキスを落とされる。まるで見えていない火傷の一つ一つに、佑月の記憶を塗り替えるようにキスをしているようだった。それは効果てきめんだった。  煙草の火を押し付けられた時は本当に痛くて、熱くて、苦しかった。それが今は、直接ではないにしろ、須藤の唇が触れていると思うだけで、胸と一緒で、そこに快感という名の熱が籠っていった。痛いほどに反り返っている性器も、須藤の身体に少しでも触れるだけで、もう頂点に達しそうだった。  須藤はそんな佑月の男根を見て、僅かに口端を上げた。 「先に一度出しておくか」 「あ……!」  先走りの蜜を先端に塗り込むようにくるくると撫でられただけで、そこは大きく脈打ち熱い体液が放たれた。あまりにも早すぎて、恥ずかしくて赤面する佑月の目の前で、須藤はいつものように手についた佑月の欲を舐める。 「相当溜まってたようだな」 「……そんなこと、いちいち口にしなくて……っ」  熱くなる顔を隠そうとすれば、まだ全然萎えてない佑月の性器に、須藤が舌を這わせていくため、身体が素直に快感で震えた。 「お前は普段から自分ではあまりしないようだが、今じゃ、してもきっと物足りないと感じるだろうな」 「ふ……っ……ん」  裏筋をねっとりと舐め上げつつ、言われる言葉。その意味はよく分かった。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!