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Confinement 14
もう佑月の身体は、須藤でないと感じないからだ。須藤と身体の関係を持ってから、佑月は一度だけ疼いた身体を慰めた時があった。もちろんイクことは出来た。だが須藤から与えられる快感を覚えた身体は、全くと言っていいほどに満足出来なかった。自分では触ることが出来ない器官が、熱く疼くのだ。
「あ……はぁ……須藤さん……も、自分でシたこと……ないんでしょ?」
「ないな」
「んぁッ!」
ずっぽりと佑月のモノを咥えた須藤は、煽りたてるように強く吸い上げる。だけど直ぐにそれは離され、その舌は奥の窄まりへと移っていった。解すためとはいえ、後ろを舐められるのはやはり慣れない。
須藤は何故か道具に頼ろうとはしない。一度だけ、佑月の部屋へ来た時にオリーブオイルを使っただけ。ローションなどを使えば自分も早く楽になれるのに。須藤は自分が快楽を得るよりも、佑月のことを優先する。
それが嬉しい反面、申し訳ない気持ちもある。佑月も男だ。奉仕されっぱなしというのは、いかがなものかとは思っている。これではマグロ状態。
(でも、俺が須藤を攻めるのは……ちょっと自信ありませ──)
「はぅ……!?」
不意に袋をかぷりと唇で食 まれて、佑月はビックリして上半身を起こした。
「考え事とは余裕だな」
「ちがっ……くあぁッ……やめ……」
須藤は尿道を抉るように、親指で少しきつめに爪を立ててきた。痛みと快感とで、佑月の背中が弓なりにしなった。
「うぁ……あッ……や……ぁ」
考え事と言っても須藤の事なのに。 それからムキになった須藤の激しい攻めに、佑月は何も考えることが出来なくなる。 十分に解れた後孔に、ぶっといバズーカをぶち込まれて、佑月は文字通りに悲鳴のような矯声を上げ、啼かされ続けている。
「ひぁ……あぁ……そこ、イヤだ……」
「悦いの間違いだろ」
「あぅ……すど……さ……」
ほぼ、まんぐり返しのような苦しい体位で容赦なく突かれているのにも関わらず、強すぎる快感に苦しさも吹き飛んでいる。しかも毎度の事ながら、前立腺ばかり責められ、射精感とは異なる高みに登り詰めていく感覚が、佑月を襲う。
「あ……すど……さ……もう、ダメ……」
迫り来る絶頂感。眼からは涙があふれ、腰から下が特に痙攣したようにガクガクと震えだす。
「あ……あぁ……もうイク……イクッ……」
「佑月……いいぞ、イケ……」
須藤も余裕のない声を上げていたが、佑月の耳には入らない程で。
「い……あぁあ!」
意識がまた一瞬吹き飛ぶ。身体がバラバラになって、空中に投げ飛ばされたような感覚。そして全身が、深い余韻と言う名の快楽のマグマに沈んでいくのを感じた。
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