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内輪で 8
「佑月……無理するな」
須藤の熱く脈打つ男根を握る佑月の手首を、須藤は外そうとしてくる。 そうはさせまいと、佑月は思わず強く握り込んでしまい、須藤の身体がほんの僅かにビクリと動く。
「あ……ごめん……。でも、無理なんてしてないから」
顔を見る勇気がない佑月の目線は、ずっと須藤の陰部にある。
(凝視してる俺もどうなんだろ……)
返事がないから須藤が今どんな表情で自分を見てるのかなど、考えると少し怖い。
だが須藤のソレに佑月が口を近付けようとした時、頭にふわりと手が触れてきた。
「……っ」
優しく撫でられる手つきに、佑月の胸がキュッと鳴る。それに勇気付けられた佑月は、恐る恐るとその先端に舌を触れさせた。すると僅かに須藤が反応する。
ずっと、してもらうばかりだった。
テクも何もない佑月は、須藤を満足させることなど出来ないから、したい気持ちがあっても怖くて出来なかった。
だが今は、こんなに自分を求めている男の気持ちを知ると、自分からも触れたいという気持ちが沸き上がるのを、止められなくなっていた。
下手だと思われてもいい。少しでも気持ち良いと感じてくれれば。だから先ずは、自分がされると気持ちいい裏筋を、佑月はじっくりと舐め上げていった。
須藤のモノは太いだけでなく、長さもあるため、これを口に含むのは結構キツそうであった。だが、佑月は思いきって大きなモノを口に含む。
「んふ……」
かなりの苦しさを感じつつ、佑月は懸命に頭を上下に動かす。唾液が溢れてくるせいでイヤらしい水音が耳につく。でもそれが逆に、佑月自身も煽られていく感覚になった。
「……っ……」
(あ……須藤さんの呼吸が少し乱れてる)
いつの間にか須藤の上半身は、前がはだけていて、見事な腹筋が目に入る。その腹筋が時折波打つ。少しは感じてくれているようで、それが嬉しいのと同時に、自分がその反応に感化されていた。なぜなら、佑月の分身が完全に反応しているからだ。
「……ふ……」
「佑月……こっち見ろ」
「ん……ッ……!」
両手で顔を上げられたとはいえ、無意識に須藤の顔を見てしまい、佑月は激しく後悔した。
(な、なんつーエロイ顔してんだよ……)
須藤の熱い視線に、佑月の息子は触れられてもいないのに、はしたなく下着を濡らしていく。慌てて佑月が目を逸らした時、須藤のモノが口の中で更に大きくなった。
「っ! ふぅ……ん」
「エロイな……」
(いやいや、あんたの方がエロイって)
その声だけで、佑月が先にイッてしまいそうだった。これ以上は心臓が持ちそうにない。
早くイッてもらわなければと、ラストスパートをかけるように、佑月は手も使って強弱を付けて吸い上げる。
鈴口を刺激してやると、特に感じるのだろう。佑月の髪を撫でている須藤の手に、少し力が加わる。だがさすがに直ぐにはイッてくれないため、佑月の顎が疲れてきた。
(どうしよう。もしかしたら、イッてくれないかも……)
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