382 / 444
after story 11
少しはしゃいだ自分が恥ずかしくなり、佑月は咳払いをして誤魔化した。
「こんな美味いものが毎日食えたら、さぞいいだろうな」
食事を終え、食器を洗う佑月の背後から須藤は腰に腕を回してきた。少しのスキンシップにドキドキしている自分は一体どうしてしまったのかと、問いたい気分だった。
「ま、毎日なんて無理だろ。アンタだって忙しくて帰る時間バラバラだし……」
「そのことなんだが、明日から五日ほど、帰りは今日より遅くなる」
「……え?」
佑月は水道の水を止め、須藤へと身体の向きを変えた。そこには申し訳なさそうに、少し眉尻を下げる須藤の表情 があった。
「遅くなるって……。そもそも須藤さんはまだ安静にしとかなきゃならない体なのに……。なんでそんな無茶して仕事詰め込むんですか」
また遅くなると聞き、浮上した気持ちがまた沈んで、つい口調も尖ったものになる。
「入院していた分も、取り戻さないとならないからな」
「だからって……あっ……」
いきなり尻を掴まれ、そして後ろを指で軽く押し込まむように、グリグリと刺激を与えられる。そのため佑月の身体は電流が流れたようにビクリと跳ねた。
須藤はその愛撫の手を休めず、佑月の紅く色付く唇を、まるで甘い蜜を舐めとるように旨そうに舐め上げてきた。佑月は直ぐに口を開け舌を少し差し出すと、それを吸い上げるように、須藤は舌を絡ませ佑月の口内を味わっていく。
「ん……ふ……」
鼻から抜ける声が甘くなり、下腹部にもずしりと甘い痺れが走る。須藤はたっぷりと時間を掛けたキスを解くと、その唇を首筋へと滑らせていく。
「す……須藤さん……後、そろそろ条件教えて下さい……」
「そんなの今言ったら楽しみが半減するだろ?」
「半減って……あ……!」
パジャマの上から乳首を探し当て、片方は指で、もう片方は口でそのまま吸い上げられた。
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!