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after story 29
「やべぇ……オレ、佑月なら抱ける」
言葉通り喉を鳴らす柾。腕を外そうと必死に身動ぐが、体格差もありびくともしない。
「今すぐ止めたら許すから、こんなこと止めなさい。これはレイプと一緒だ」
強い口調で窘めるが、逡巡したのは一瞬。直ぐに顔を近付けてくる。
「柾くん!」
「ごめん、佑月。佑月に触りてぇんだ」
「やめっ……ん……」
抵抗も虚しく、佑月の唇は少し湿った熱いものに塞がれてしまう。高校生らしいというのか、少し乱暴で痛みさえ感じる。佑月の唇をこじ開けようと、舌で強引に割り入ろうとするが、佑月は頑なにそれを拒否する。
「佑月……頼む口開けてくれよ」
佑月は目を固く閉じ、口もそれと同様に完全に拒否の態度を示す。反対に柾は完全に興奮してしまっている。佑月へと押し付けられる下半身が硬くなってるからだ。
柾は佑月のネクタイを素早く外すと、抵抗する間も与えず、両手首を縛る。
「柾くん! 本当にやめろ! 今すぐ外すんだ」
「ごめん、佑月」
柾は謝りながらも、暴れる佑月を押さえつけ、スーツ、シャツのボタンを手際よく外していった。
「柾くん!」
「すげぇ……綺麗。ここもピンクとか……どんな身体だよ」
「っ……」
親指で乳首を捏ねられ、佑月の身体は悲しいほどに過剰に反応してしまった。そんな佑月を見て柾の喉が上下する。
「エロ過ぎるだろ……」
「やめっ……! 柾くん!」
貪る勢いで乳首に吸い付かれ、佑月は大きなショックを受ける。こうも簡単に高校生に組み敷かれ、全く警戒もしてなかった愚かな自分に。そして須藤以外の男に触れられる嫌悪感に、佑月の視界は滲んでいく。
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