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黒薔薇
◇
「あっ……あぁ……ん……いい……」
アンティークな調度品が映える豪華な広い一室。 その部屋には矯声と、獣のような息遣い、そして卑猥な水音が響き渡っていた。
「はぅ……そう、そこが……いい……」
自分の上で盛んに腰を動かす男にそう伝えてやれば、男は嬉しそうに更に腰を突き上げてきた。
「あぅ……!」
「はぁはぁ……リアン……やっぱ、あんた最高だぜ。ほら、自分で扱いてみせろ」
「うぁ……あぁ」
男に言われた通り、腹と腹の間で反り勃った性器を扱いて見せると、男は恍惚とした表情を見せた。
男は抽挿を繰り返しながら、リアンの首筋に浮かぶ黒薔薇のタトゥーに吸い付く。
肉と肉がぶつかり合う音も次第に激しさを増す。
「い、イクぞ……」
「……あ……僕も……」
そして、リアンの中で男の性器が脈打つのが分かり、体内に注がれる体液の熱さにリアンは身体を震わせた。
「う……」
リアンよりも倍近く大きい身体が、ズシリと倒れ込んでくる。
「重たいよ……」
クスクスと笑って男の身体から抜け出すリアンを、男は自分の身体の上に乗せて抱きしめた。
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