「確かに突っ込まれてはいないようだな。だが、少し弄られているか。中にも薬使われてるようだしな……」 　じっくりと余すことなく見られ、羞恥で余計に佑月の身体は熱くなり息が上がった。 「……いいから……見ないで……くれよ」 「来るのが遅くなって悪かった。これは辛いだろ」 「……」 　須藤が来てくれた事には佑月も感謝している。この男が来なければ、きっと最後までヤられていたに違いないから。 　だが、それとこれとでは話が別だ。 　佑月は露出狂ではない。何が楽しくて、他人の前で大事なところを晒さなきゃならない。 　しかも元気に張り詰めた自身の息子は、お腹に付きそうだしで、消えたくなる。 「すど……や……あ……っ！」 　不意に目の前が白く弾ける。 　中心部から走る電流に、佑月は一瞬息を忘れた。佑月の分身の先端を、須藤が指の腹で撫でてきたからだ。 　そして指に絡みついた蜜を、須藤は佑月に見せつけるように舐める。 「あ……なにして……やめろ」 「ここも綺麗な色だ。あまり自分でもシテないようだな」 　佑月のモノをつつきながら、何か訳の分からない事を口走り、須藤は徐(おもむろ)にスーツの上着を脱いだ。 　そして、その手は佑月の育ちきった竿(さお)へと伸ばされた。 ここへ来て初めて人の手によって扱かれ、あまりにも強い刺激に、佑月は狂ったように頭を振った。 「うぁ……須藤さ……やめ……やめてくれ……」 「いいから、このままじゃお前が辛いだけだ。全部出しきるんだ」 「ぁ……っ」 　快感の渦に呑まれていく。 　出したくて仕方なかった灼熱が、ようやく解き放たれると……。 「そうだ。いい子だ」 　抵抗しなくなった佑月に気を良くした須藤の手は、登り詰める佑月をどんどんと煽りたてる。 　ここで抵抗しても辛いだけだ。 　もう自分の欲求には勝てなくなっていた。それに相手は苦手な男のはずなのに、あの〝吾郎〟だとか言う男のように、嫌悪感がなぜかなかった。それどころか、久しぶりに会った須藤に安心感というものすら感じていた。 　あれほど嫌な相手だったのに、襲われ弱ったところを助けに来てくれた事が、よほどメンタル面に効いたのか。今は全てを晒け出す自分がいた。 「んぁ……あ……あぁ！」 　須藤の手の中で呆気なく達した佑月は、肩で息をしながら須藤を見やった。 　その須藤が手に付いた白濁液を舐めてるものだから、佑月の顔は火を吹いたように熱くなった。 「ちょっ、そ……んなの……舐めないで……ください」 「濃いな……」 「こ……」 　須藤はニヤリと口端を上げ、徐に佑月の背中へと手を回してきた。 「ん……ぁ」 　須藤の手が肌に触れるだけで、ゾクゾクと身体中が痺れる。 「少し我慢しろ」 　佑月の身体を少し横向けにすると、須藤は佑月の両手の自由を奪っていたネクタイを解いた。そして、赤くなっている手首の痕を見て眉を寄せた須藤は、そっとそこに口付けた。 「ぁ……っ」 　たったそれだけで、佑月の身体は再び熱くなり、芯を持ち始める。 「ウ……ソだろ……もう、イヤだ……」 　ただそこに軽く触れられただけなのに、認めたくはないが、須藤にされたという事実がどうやら効いたようだ。 　終わりが見えない地獄に、ずっとこのまま苦しまなきゃならないのか。 「心配するな」 「え……？」 　須藤はゆっくりと佑月の身体を起こすと、佑月の背後へと回り込んだ。 　そして後ろから抱きしめるように閉じ込めてから、佑月の中心部へと須藤は手を伸ばしていく。 「使われた物の効力は抜群だが、長くは持たない」 「あぁ……須藤さ……」 　耳元で喋りながら、手は佑月の性器を扱いて、更に煽りを入れる須藤。 　自由になった手は形だけの抵抗で、最後にはシーツを握りしめていた。 「何度でもイカせてやる。だからお前は何も考えず感じていろ」 　耳にキスをされると、余計に張り詰めていく。それを何度も何度も繰り返され、最後には喘ぐことも出来ないほどに声は掠れ、ぐったりと崩れ落ちていった──。