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Serenity 10
「う……あ……!?」
片足を軽く持ち上げられた瞬間、あそこに走った強い刺激に佑月の頭の中に火花が飛び散った。そして思わぬ感触、光景に佑月は目を見開いた。
「す、須藤さん! ウソ……やめて下さい! なんで……」
佑月は慌てて上半身を起こして、須藤を引き剥がそうとするが、毎度のことだがびくともしない。
あの須藤が男のモノを咥えている。まさに目を疑う光景。だが明らかに感じる口内の温かさと、舌の動き。それが現実だと教えてくれる。
「ふ……うぁ」
時折強く吸ったりと緩急をつけて与えられる悦楽に、力が入らず佑月はそのままベッドへと倒れ込んだ。
まさか須藤がここまでするなんて。
自尊心が高く、他者がひれ伏す程の傲慢で嫌味だらけの裏社会の王。そんな男が、男のシンボルを咥えて奉仕している。驚きと戸惑いが大きい中でも、何か目眩を感じるほどの優越が秘かに生まれているのを感じていた。
「く……はぁ……それ、やめて……」
先端の割れ目に尖らせた舌を捩じ込まれ、痛みと、どうしようもないほどの快感の波が押し寄せてくる。高まる射精感。
「須藤さ……やめて……頼むから」
このままだと須藤の口に出し兼ねない。
「離して……もう出る……」
佑月の声は聞こえているはずなのに、訴えは無視。それどころか更に須藤の口淫が冴え渡る。
「須藤さん……もう本当に……ダメだ」
須藤の髪に差し入れた指は、形だけの抵抗でグシャリと掻き乱していた。
もう限界の域に達した時、そのタイミングを待ってたかのように、須藤は佑月の性器をおもいっきり吸い上げてきた。
「あぁ……!」
目の前が白く弾ける。
最高の技で高められた射精感は、これまでに感じた事がない程の恍惚感に満たされていた。
肩で息をするほど呼吸が乱れる佑月の目の前で、須藤は口に含んでいた白濁液を嚥下した。
「え……ちょ……」
あまりにも生々しく、そして信じられない光景にカッと顔が熱くなった。
「やっぱり少し薄いな」
「な……」
やっと口を開いたと思えば、聞きたくもない報告だった。
「昼にあんだけ出せば薄くもなるか」
「……」
(もういい! やぱ、喋んなくていい。頼むから黙っててくれ)
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