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視界に入ってくる景色がボンヤリとしていた。頭も意識もはっきりとしていると思うのに、視界から入ってくる景色はずっとぼやけていた。
「う~ん、どうやら視力が低下したみたいだね。ココ最近、頻繁にテレビみるとかゲームしたりとかした?」
医師らしい人影がそういって、僕の目の下を親指で触れる感触がした。僕は首を横に振って、隣にいる雪梅に必死にしがみつく。
「ココ、や、帰る」
小さな子供みたいな言葉使いで喋って、とにかく僕は雪梅の気を引いた。雪梅は目がみえないと不自由でしょう?というけど、僕はそんなこと知ったことじゃなかった。
「イイ、帰る」
もうコレ以上僕に触れないでと医師らしい人影を睨みつけて、僕は雪梅の胸に顔を沈めた。完全に怯えている僕に、医師らしい人影は溜め息をついてから雪梅となにか話をしていた。僕はそんな雪梅に早くふたりきりになりたいとごねていた。
診察を終えて待ち合い室にでれば、執事長が車の準備ができておりますと、僕がごねることを早々に察知していたようだ。
「ああ、悪い」
僕を抱きかかえたまま雪梅は執事長が廻してきた車に乗り込んだ。会計などはメイドに頼んであるようで、執事長も車に乗る込む。僕は執事長がいるというのにまったく気にせず、雪梅の膝に跨がると雪梅のファスナーを下げると前を寛げ始めた。
「れい」
雪梅は呆れた声をだすが、僕はその口を唇で塞いで舌を捩じ込ませる。甘い雪梅の味を堪能してから唇を離すと、上目使いでこういう。
「がまんできない。イイでしょう?」
と。服を捲りあげて小さな突起を雪梅に突きだしてから、首を傾げる。舐めてと雪梅をみつめれば、雪梅は諦めたように僕の乳首を口に含んだ。チクリと痛みがするのは、雪梅に再三吸われて弄られているからだろう。赤く腫れあがった乳首は、もう悲鳴をあげているのだ。
ソレなのに、僕は雪梅にこの小さな突起に触れて欲しくって堪らなかった。
「ほら、もう下処理は済んでる。雪梅の挿れて」
お尻の破れ目を大きく開けて、僕はゆっくりと雪梅の男根の上に腰を降ろす。巻きスカートのような作りの下にはなにもつけてなかった。そう、僕はいつでも雪梅を向かえる準備はできているのだ。
だから、亀頭がゆっくりと蕾を押し開いて、僕の中に雪梅が入ってくる。だけど、僕の身体はソレだけではまったく悦ばなかった。当たり前のように彼を呑み込んで、気持ちよさそうにせっせと腰を動かすのに。だが、乳首を歯で噛まれて引き千切られそうになると、急に中がぎゅっと絞まりって気持ちがよくなる。すると、もう腰を振ることを止められなくなっていた。
「れい、気持ちイイの?」
喘ぎの変わりに口端から溢れ落ちる唾液を雪梅の親指で拭われて、僕はなん度も頷いた。気持ちよすぎて、ハイになる。こうやって雪梅を呑み込んで、雪梅に乳首をまさぐられて、中をぐちゃぐちゃにかき廻されているときだけ、僕は雪梅に物凄く愛されているんだと安心ができたから。
「………っか、…………もっぉど………」
僕に触れてと僕は雪梅の首にしがみつく。すると雪梅は、ぎちぎちに入った僕の蕾に中指を差し入れてゆっくりと蕾の淵を撫でる。いっ周したら今度は人差し指まで入ってきて、僕は悲鳴をあげた。腰を振るのが疎かになるくらいの電気が身体中に駆けめくったのだ。
「ん?イッちゃったの?」
僕は雪梅の問いに素直に頷いて、ゆっくりと腰を揺すりだした。そして、今度は雪梅もいっ緒にと僕は雪梅の唇を塞いだ。ソレは、僕の非を雪梅の口から漏らさないようにするためだ。
だが、薬指までくわえたらそんなことどうでもよくなっていた。僕はひとりでなん度もイキまくってあれもない声をあげて、のた打ち廻っていた。
もう片方の手で首を絞められたら、ビクビクと身体が跳ねて雪梅の男根と指を絞めつける。窒息しそうでしないギリギリのところで、僕はいうのだ。
「……っか、………あいしてる……」
と。
すると、また雪梅の口端があがるのがみえて、僕は安心して彼の腕の中に沈むのだった。
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