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拾壱

  たぶん、いや、絶対に走馬灯の電球を変えない限り悶え死にそうだと確信してしまった僕が、セックス以外に雪梅との思いでが欲しいとかそんなこと考えていたら、「れい、なんかよくないことを考えようとしているんじゃないよね?」と僕の思考をみ透かしたような口調で雪梅にそういわれてしまう。そもそもデートがよくないことだと雪梅が思っているのは、たぶん僕が癇癪持ちのトラブルメーカーだからだろう。そう、十年前に天夢といっ緒にいった動物園がそのよい例である。 「よくないことじゃないもん。ちゃんとしたリベンジだもん」 だから、デートしようと僕は意気込んで雪梅と約束するのだが、雪梅はこういうのだ。 「そう、私は青姦プレイで落ちつくと思うよ」 と。確かにデートがちゃんとできた試しがない。ソレに、家族旅行だというけど、表向きも裏向きもハネムーンアーンの撮影と表されている。つまるところ、雪梅と旅行先でアンアンするだけだということなのだ。そして、観光というプランがないのも立てていても僕がソレを守らないからだ。 そう、僕が直ぐに癇癪をあげて雪梅とアンアンするか、僕の我慢性がきかず雪梅を狂わせてアンアンするかのどちらかだ。そして、ソレが屋内か屋外かであるかないかの話だから。 「じゃ、青姦デートでイイよ。気持ちよくパコパコできるところ探してアンアンと僕を哭かせて。インテリアショップでも、カフェテラスでも僕はデートしながらセックスする!」 そう宣言して、さあ、いまからその予行練習だと僕は雪梅の太股に股がった。 「ちょっと、黎くん、俺の話を聞いてたの!」 雷梅はまだどうにか僕たちにアンアンさせないように踏ん張っているようだったが、結羽と天夢に上手く丸め込まれてしまっているようだった。 「雷梅兄さま、ココで母さまのご機嫌を損なっちゃうと天夢兄さまとのハネムーンアーンがお預けになっちゃうよ。大丈夫、予行練習だっていうからには現地でも元気よくパコパコしてくれるよ」 「だから、そういう問題じゃないって………」 「雷梅、往生際が悪いよ。あ、結羽、ダビングが終わったみたいだから母さまのアンアン宜しく」 ほら、雷梅はこっちで僕とイイことをして遊ぼうと雷梅の腕を引っ張る天夢に、「天夢兄さま、ちゃんと雷梅兄さまとのうっふんもコレでおさめてあげるからね♪」と結羽は元気よく応じていた。そして、天夢にあられもない格好の衣装を手渡す結羽は、こういう流れになると察していたようだった。 「もう、結羽くんまで!あ、ちょ…………ダメ!」 雷梅がそういって物凄く慌てるのも解る。天夢はその場であられもない格好の衣装に着替えようとしているのだ。誰にも天夢の素肌をみせたくない雷梅としては、止めに入るしかない。当然、僕たちのことをほっぽりだして天夢を個室に押し込めて、スイッチの入った天夢をソレはもうすみずみまで可愛がったとはいうまでもないだろう。  

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