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参拾参

  すると、雪梅の顔が急に真顔になって、僕の顎を掴んで持ちあげる。このとき、そんな雪梅といっ瞬視線があった。ソレは怖いというよりも愛しいと包み込むような温かいモノで、僕の闇はいっ瞬にしてソレに呑み込まれる。 食い入るように雪梅をみつめる僕に雪梅はゆっくりと口を開いて、そして、物凄く優しく僕の唇にキスを落とした。 「──そう、ならそんな要らないれいは私がぜんぶ貰い受けるよ。だから、思う存分哭いて──」 どこからソレらを持ちだしてきたのか雪梅はハンブラーとピッグホールを僕にみせると、ソレらを手際よく僕に取りつけていく。しかも、着ていた寝巻きもぜんぶ脱がされて、僕は藤梅に抱かれた格好になっていた。また、僕は藤梅に抱かれたのとまったく同じように抱かれて、いち字いっ句違うことなく藤梅が僕にいったことをこの僕にいうのだ。 どうして?──そう思うけど、ずこずこと僕の中をかき廻すちんちんも、藤梅と同じ大きさで同じ突かれ方で頭が可笑しくなる。どうして?どうして?どうして?──そう思うけど、突かれるちんちんが物凄く気持ちよくって、僕はもうなにも考えたくなくなっていた。だから。 「………ちぃい、…………っと………、」 そう雪梅に強張っていた。そんな雪梅は「じゃ、私の名前を呼んで」と僕にいうから、僕は「雪梅」と応じる。その度にずこずこと突かれて物凄く気持ちよくされるから、僕はひきりなしに「雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅」という。 その言葉にあわせて雪梅がずこずことするから、僕は「雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅雪梅」と、雪梅の名前を連呼し続けた。  

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