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参拾漆
「え、っと、あの、ご、…めんね………」
エリック・ワールドのコンサートチケットが手に入ったことをまだ雪梅から報告を受けていなかった僕は、雪梅の太股の上に跨がったままセックスを止めようとしなかった。いつもの僕だったら、セックスは後廻しだとばかりに雪梅から飛び退いてせっせと身支度をしていたと思うのだが、いわれもないことで怒られた僕は物凄くいじけていたのだった。
そんな雷梅と目を合わそうともせず、「もうすぐコンサートの時間だよ」と天夢がいってきても僕は絶対に雪梅の上から退こうとしなかった。ずこずこと腰を振って、雪梅のおちんちん気持ちイイともろに自分の世界に浸っていた。だから。
「ああ、雷梅、コレはもうテコでも動かないよ。母さま、そうとう拗ねてるよ」
天夢は気まずい雰囲気で僕に謝ってきていた雷梅にそういって、雪梅には「父さま、ゴメンね。エリック・ワールドのコンサートは諦めて」と丁寧に頭を下げて謝っていた。
「大丈夫、まだ開演まで時間はあるよ」
呑気な雪梅は天夢にそういって、雷梅には後は任せてというのだ。そして、拗ねて自分の世界に浸っている僕に、こう囁いてきた。
「ねぇ、れい。れいのこの中におしっこをしても構わないかい?」
と。そういうプレイは初めてで僕は「ソレって、気持ちイイの?」と訊く。すると、「うん、腸の中が物凄く圧迫されて、お湯や水がこの中に入ったのとは比べようがないくらい気持ちイイよ」と応じてくるのだった。
「じゃ、して。いっぱい僕の中にだして」
僕は目をランランに輝かさせてそういうと、雪梅は僕の身体を持ちあげた。なに?と驚いて雪梅をみると、「だったら、移動しないと」と僕と繋げたまま抱えあげてよっこらしょと立ちあがった。
そう、ココはホテルで借り物だからこういうプレイをするときは、ベッドではなくトイレがあるバスルームになる。僕は仕方がないなと雪梅に抱きついてバスルームまで大人しく運ばれた。
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