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ヘッドボードに横長の枕を立てかけた松本はそれに背中を預け、私を後ろ抱きにすると、左右に大胆に足を開かせた。 彼の両膝に剥き出しの太腿を引っ掛けた状態となり、赤面する私を他所に、彼は相変わらずマイペースにことを進める。 ワイシャツにネクタイをしたままの私は、下着も取り払われて、下肢は濃紺の靴下だけという何とも情けない格好だった。 松本はそんな私のペニスを利き手で弄んで、シャツ越しに乳首を摘むと、うなじや首筋、耳元を人懐っこい愛玩動物みたいに舐め回してきた。 「疲れマラかな。ちょっと扱いただけで勃っちゃいましたね」 耳の孔に舌先をそよがせて卑猥な水音を奏でつつ、松本は笑みを含ませた声で囁く。 「気持ちよさそうに濡れてますよ、貴方のペニス」 「あ、う」 「この辺で一回ヌいときます?」 「君に任せるっ」 三十路半ばに差し掛かる男の私を抱くなんて、何て、酔狂な学生なのだろう。 その学生に触られて勃起する私も私なのだが。 「ふーん」 突然、松本は先走りを溢れさせる私のペニスの根元を強めに掴んだ。 「ひっ」 「じゃあヌかない」 もう片方の手で器用にシャツのボタンを全部外し、胸を肌蹴させると、愛撫によりぷっくりと膨らんだ乳首に舌を纏わりつかせてくる。 細くした舌尖で突起の付け根を頻りに弄繰り回し、口に含み、わざと音を立てて吸い上げてくる。 しまいには上下の唇で挟み込んで緩々と引っ張られ、私は、つい仰け反った。 「ねぇ、いきたいでしょ?」 服を着たままで余裕ありげな態度の松本、快感に追い込まれつつある私に悪魔の囁きを。 「ねぇ、おねだりしてくださいよ」 「お、おねだり?」 「一回だけでいいから。一回言ってくれたら、いき放題なんで。ね?」 眼鏡をかけたままの私はペニスの根元を握られて快楽の波を塞き止められているこの過程に呻吟し、松本を見上げ、渋々言った。 「……いかせてくれ」 すると松本は会心の笑みを浮かべた。 「ねぇ、ちんぐり返しって知ってます?」

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