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「あ……!」 「は……っ」 哀れなまでに久也の背中がしなる。 ベッドにしがみつき、両足でフロアを踏み締める彼の腰を丁度いい高さに持ち上げると、松本はうっとり笑った。 「ああ……入ってる……久也さんの奥にまで……」 後孔を抉じ開け、ひしめき合う肉壁を掻き分けて、熱い熱い中へと。 松本はおもむろに律動を始める。 久也はシーツに片頬を擦らせて嬌声を零した。 「んっぁっぁっぁぁっ……すご、い……っ」 焦らした分だけ快感も上回る。 突く度に双丘を震わせて喘ぐ久也に見惚れながらも律動は休めずに、松本は、むしろ加速した。 ベッドが派手に軋む。 久也の頭ががくがく揺れ、悲鳴にも近い声が上がった。 「や……っだめ……っぁぁぁぁ……!」 下肢に意識を集中させて勢いよく幾度となく奥を貫く。 崩れ落ちそうになる久也の腰を支え、傲慢に、荒々しく。 「あぁっ」 一段と奥深くを突き上げて、松本は、そこで一端中断した。 束の間止めていた息を大きく吐き出して天井を仰ぐ。 「ああー……気持ちいい……」 思わず声を洩らして嘆息すると、上下に肩を揺らして呼吸する久也に覆い被さった。 シャツをずらして肩を剥き出しにし、そこに音を立ててキスする。 「んっ」 律動は休めたまま、収縮する肉壁の抱擁をじっくりと味わいながら、しっとりと汗ばんだ肌を啜る。 「ぁ……だめ、だ……」 「大丈夫、キスマークはつけませんって……」 以前、つい首筋にキスマークを刻んでしまったら後からこっ酷く注意されたので、松本はそれを踏まえて素肌に軽く口づけていく。 「久也さん、こっち向いて」 松本に言われた久也はぎこちない動きで肩越しに振り返る。 普段ならば快感に濡れた光を宿す双眸が次に現れる。 しかし、今日は、違う。 「やばいですよ、久也さん……最高にエロい、やっぱり」 ネクタイで目隠しされた久也を至近距離で見、松本は、うっすらと開かれていた唇に堪らずむしゃぶりついた。

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