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家に電話。
ああ、もう、何だよ。
焦らしてくれますね、久也さん?
まさかわざとじゃないですよね?
「もうちょっと離れてくれ」
「電話するのに離れる必要あります?」
「私が意識してしまうから、頼むから……」
顎を引いて上目遣いに言われると、その有り余る色気に、却って身をおくのが躊躇われてくる。
聞き分けの悪い子供じみた顔つきで、松本は、下卑た腰遣いで久也の下肢を刺激した。
「あ、ぁ、もう……!」
久也は松本の肩を掴むと懸命に押し返した。
「わ……私だって……」
今すぐにでも欲しいんだ。
一分もかからない、すぐに終わるから。
終わったら、すぐに、君の好きにしていいから。
「……もしもし」
松本は久也が電話するのを真正面から眺めていた。
未だ呼吸の落ち着いていない久也は、何とか平静の声色を努め、濡れた唇で上擦った息を調整しようとしている。
「……え、お土産?」
浴室側の壁に寄りかかっていた松本は向かい側の壁にもたれた久也が聞き返すのを目の当たりにして「お預け」を早々放棄した。
「……」
久也の両脇に手を突いて至近距離で電話中の彼を見下ろす。
ちらちらと横目で見上げてくる久也は明らかに動揺している。
松本は、久也のベルトに、再び手を伸ばした。
「それ、は……どこに売ってるやつ、なんだ……?」
久也は喋りながらも必死で松本に抵抗する。
松本は片手による抵抗を容易く封じ込め、ベルトを外し、スラックスを下着諸共脱がしてしまった。
久也の昂ぶりが勢いよく外気に曝される。
赤面する久也を余所に松本はそれを一息に頬張った。
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