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6-14
朝勃ちしている松本は目覚める気配もなしに、その健やかに熱もつ下肢を余所に、ぐっすり寝続けている。
頬を紅潮させた久也は彼の寝顔を目にしたまま、毛布の中へと手を潜り込ませる。
湧き上がる好奇心に促されるまま松本の熱源をそっと握ってみた。
「ん」
松本が反応したので久也は慌てて手を遠ざける。
身を震わせただけで目覚めにまでは至らなかった。
久也は再び毛布の下で彼の昂ぶりに触れてみた。
何をしているんだろうな、私は。
寝ている若者の股間を勝手に触るなんて、本来、やってはいけないことだ。
でもまぁ、普段、私は彼から好き勝手にあちこち触られているわけだから。
これくらい許される……はずだ、うん、きっとそうだ。
久也は頭の中で自分に都合のいい解釈をつけると手を動かしてみた。
双球に近い根元から先端へ、ゆっくりと一撫でする。
「ん」
松本の眉間に微かな違和感の表れ。
そういえば私は、その……行為の最中、彼の感じている顔を今までまともに見たことがない。
あれよあれよという間に快楽の海へ突き落とされ、理性を失い、ただ受け身でいるしかなくて。
出張前、ホテルで彼のを……し、扱いた時は……私自身が彼の背後にいたから表情はよくわからなかった。
「ん……ん」
上下にゆっくり撫で擦ってやればピクピクと眉が動く。
半開きになっていた唇からは舌先が覗き、一筋の唾液を零していて。
ああ、彼はこんな顔をするのか。
眠気など吹っ飛んで、久也は、眠る松本に毛布の中で密やかな愛撫を続ける。
過激な悪戯に気がつけば夢中になっていた。
……さっきより、もう、こんなに硬くなった。
手の中で充血して熱を溜めて、強く、脈打っている……。
カウパーで温み始めた感触が指先に伝わると、久也は、さらに大胆な行動に出た。
はしたないと思いながら、止められずに、外気に曝された松本の肌に顔を寄せる。
胸の突端に口をつけ、小さな尖りを、唇で優しく挟み込んだ。
発情してばかりだと彼のことを罵っておきながら、自分も、同じザマじゃないか。
彼に触れただけで、触れられてもいないのに、体中を熱くさせて。
どうしてしまったんだろうな、私は。
頭の中でとりとめのない思いを呟きつつも、久也は、ぷくりと勃ち上がった突起にキスを続けた。
些細な歯触りを噛み締めて、舌で刺激し、唾液を擦り込む。
長い睫毛を伏せて抑制も忘れて。
熱もつペニスを緩々と扱きながら突起を舐め解していたら。
おもむろに後頭部を撫でられた。
「おはよ……久也さん……」
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