53 / 130
7-3
わんわんわん!
まーた、わんちゃんが吠えてますね。
ノートパソコンと向かい合い、インスタントコーヒーを飲みながら、松本はレポート作成に集中しようとする。
だが、ついついネットを開き、ゲイサイトへアクセスしては画像やら動画やら漁ってしまい。
ついつい久也に見立てては妄想して。
……そうそう、おもちゃプレイ。
久也さんがぜっったい嫌がるだろうから、現実では一回もしたことないけど。
コスプレとか、さ。
細身ではあるけど、丸みはないし骨張ってて、小柄ではないから。
スカート、似合わなさそうだよな。
でもストッキングとかいけるんじゃ?
あれ、なんていうんだっけ、ガーターストッキング……だっけ。
色は白い方だから、黒、似合いそう。
そんで、両手縛っちゃって、あの薄ピンク色の乳首、両方、ローター固定して。
いろんなバイブでいじめちゃったりして。
……あ、勃起した。
ティッシュの位置を確認した松本は、テーブル下でごそごそし、ルームウェアから硬くなりかけのペニスを取り出した。
いやだ、ふざけるな、って、最初は嫌がるんだろうな。
でも、だんだん、気持ちよくなっちゃって。
もっと強く、とか、エロい顔して、おねだりしてきて。
……あそこにローターつけたら、どうなっちゃうかな。
……お漏らし?
……あの久也さんが、まさかの、お漏らし……。
背筋がぞくぞくした。
掌で撫でていたペニスがさらに硬さを増してくる。
ローターとバイブ攻めに、おかしくなるくらい、感じて、よがりまくって。
そのうち「ちょうだい」って。
あの真面目で綺麗な久也さんが、まさかの淫語、使っちゃったり……。
やばい、いきそう。
テーブルにうつ伏せて、もどかしげに息をつき、松本は自身をしごいた。
両手縛られて、ローターで乳首ビンビンにさせて、カウパーであそこびしょ濡れにして、ストッキングつけた久也さんに、何度も何度も……。
わんわんわん!!
「う、うるさ……」
集中させてください、お願い。
きつく締まった、熱い、久也さんの中。
もう無理っていうくらい、俺ので、突き続けて……ぐちゃぐちゃにして……いっぱいにして……それでもまだ続けて……。
「ふぁ……」
松本は咄嗟にティッシュへ手を伸ばした。
間一髪、妄想の残滓は柔らかな紙の中へ。
束の間に息を荒くした松本は自分の腕に額をぎゅっと押しつけた。
ああ、久也さん。
俺って正真正銘の年中発情期みたいです。
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!