69 / 130

8-12

こんもりと盛り上がった布団に背中を預けて久也は喘ぐ。 ペニスで肉奥を突く度にその細身の体を振動させて、白い喉を反らし、腹を捩じらせて。 緩んだ唇からは一筋の唾液を垂らしていて。 レンズ向こうの双眸が薄明かりを反射して、覚束ない光を宿しているのが、とても色っぽい。 ああ、やばいな、いきそう。 まだ律動を始めたばかりの松本は、早過ぎる暴発を恐れ、敢えて速度を緩めた。 焦らすように間隔をあけて肉の孔にペニスを擦りつける。 抜けるか、抜けないか、そのぎりぎりのところまで引き抜いて、再び、ずぷぷ……と奥へ押し戻していく。 「ぁ、ぁ、ぁ」 後孔が幾度もきゅっと締まった。 熱く湿る中もペニスをきゅうきゅうと搾り込むように締めつけてくる。 指姦の時と同じように、後孔の入り口付近、前立腺、それより奥を一連の往復運動でじっくり刺激した。 「あ、それ……だめ……だ」 一層切なげに表情を捩じらせて久也が言う。 半開きの眼で松本を見つめ、唾液の溜まる口内を覗かせて。 汗に艶めく首筋も、とても、色っぽい。 松本は上体をやや前に倒すと久也の首筋をべろりと舐め上げた。 「ひぁ」 ああ、また、締まった……。 松本は久也の肩口で奥歯を噛み締め、深呼吸すると、また上体を起こした。 畳に落ちていた帯を手繰り寄せる。 深々と我が身に咥え込んだペニスを始終きゅうきゅう締めつけ、恍惚としている久也の両手首に、帯を巻きつけていく。 細目を開けた久也は黙って松本の行為を見逃していた。 そして、松本は、律動を再開する。 帯に縛られた両手首を頭上で交差させて久也は仰け反った。 「はぁっはぁっはっ」 小刻みに浅い呼吸を反芻し、松本は、ピストンに集中した。 甘い声音を喉奥から滲ませて揺さぶられる久也を見つめ、両手を縛られた姿に子供じみた独占欲を満たして、自身をひたすら追い上げる。 動物じみた本能を剥き出しにして松本は久也をがむしゃらに突きまくった。 ああ、いく……。 細い腰を両手でぐっと掴んで固定し、肉奥のきつい窄まりをペニスの先で傲然と犯す。 「あぁぁあ……!」 久也が嗚咽にも似た声を迸らせた瞬間。 松本は、低く唸って、射精した。 腰を掴んだ両手にさらに力を込めて彼の肉奥を白濁で一気に濡らす。 それでも尚、名残惜しげに、腰を揺らめかせて濡れた辺りをペニスで引っ掻く。 熱い飛沫をその身に注がれ、掻き回されて、久也は止めを刺されて絶命間近の草食動物のようにぴくぴく痙攣した。 射精には至らなかったペニスがこれみよがしに悶えている。 ドライで達したのかもしれない。 ……今の俺、完璧、ケダモノ。 謝る代わりに、松本は、ぴくぴく震える久也に優しく口づけた。 蘇生させるように唇伝いに熱を捧げる。 「ん……ぅ……ン」 縛られた両手が力なく松本の胸に宛がわれる。 松本は一端頭を下げ、両腕の輪を潜って、また久也にキスした。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!