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12-7
「やっぱり久也さんが何と言おうと今日は居留守を使います」
なかなか自慰をやめられない久也に失笑し、すぐ横に跪いた松本は、艶めく唇に口づけた。
舌を絡ませながら、久也の手の上から彼のペニスを握り締めて、しごく。
やっと松本に強い刺激を与えられて久也はさらに表情を甘く解けさせた。
「んん……ん」
「久也さん、俺のも触って……?」
請われた久也は慣れない手つきでありながらも迷いなく松本の股間に掌を宛がう。
派手な柄のルームウェア越しに、掌を押し上げてくる逞しい感触に、痛いくらい胸が高鳴った。
「もっと。ちゃんと触って?」
布越しでは物足りない松本、久也の手首をとると大胆にも着衣の中へ突っ込ませ、直に触らせた。
「あ、気持ちいい……そこ、もっと強く……」
「……ここか?」
「あ……っそこ、いいです、すごく」
床に膝を突いている松本の下肢に、姿勢を低くした久也は、寄り添う。
彼の下肢の服を完全にずり下ろすと、勢いよく現れた熱源に、ぎこちなく舌を這わせる。
「……ここがいいのか?」
括れたカリ首の裏筋付近を浅く唇に含んでは健気に潤す。
レンズ越しに上目遣いに見上げられて松本はぶるぶる背筋を痙攣させた。
「久也さん……!」
最早、我慢の、限界。
床上に久也を押し倒した松本は急いた手つきで我が子をしごき、より硬く勃起させて。
久也から下着とハーフパンツを脱がせると、テーブルをベッドに密着するまで追いやって、両足を左右に開かせて。
閉ざされた後孔に濡れ気味の亀頭をぐりぐり擦りつけた。
「入れちゃうよ……?」
ぎゅっとしがみついてきた久也の首筋に顔を埋め、松本は、その先へ。
ずぷずぷ……と肉壁の中へペニスを呑ませていく。
ゆっくりと奥まで突き刺して、その締めつけをじっくり堪能し、蕩けそうな熱に溺れる。
唇や首筋に小刻みなキスを落としながら浅く深く腰を振る。
「あ……あ……あ……」
松本が動く度に久也は切れ切れに声を洩らした。
風に揺れるカーテンの元、喘ぐ表情がいつもよりはっきり視界に写り込んでいる。
午前中に満ち溢れる自然光の中だと白い肌はとても瑞々しく見えた。
「綺麗です、久也さん」
松本がそんな言葉を陶然と呟くと、かろうじて聞き取った久也は、また、そっぽを向く。
そんな仕草がいちいち可愛く思える松本は意地悪をする。
「ホントですよ……ほら、乳首だって……いつもより綺麗な薄ピンク色」
「ぁっ」
腰を振りながらぷっくりと勃ち上がった乳首をぺろりと舐める。
「ほら、ここだって……濡れて光ってて……おいしそう」
そう言って今度は張り詰めた久也自身を上下にぐちゅぐちゅ愛撫する。
「……も、やめてくれ、そんなの……恥ずかしい……っ」
久也はとうとう片腕で顔を覆ってしまった。
本当の事なのに、と思いつつも松本は「ごめんなさい、許して?」と久也に囁く。
床に両手を突いて上体を起こすと深めの律動を意識して突き揺さぶる。
後孔入り口から最奥にかけて亀頭を執拗に激しくピストンさせる。
「ぁ……っはぁ」
電流じみた快感が体中に走って、久也は、ぞくぞく打ち震えた。
中がさらに締まってペニスが肉壁にぎゅうっと挟み込まれる。
午前中に中出しというのも酷だろう。
未練はあったが、一思いに、松本は久也から我が身を引き抜いた。
「これで一緒にいきましょう?」
驚いている久也を跨ぐと上擦った声でそう言い、勃起したペニスを重ね合わせ、掌で同時にしごき立てる。
すでに溢れた白濁が濃厚に溶け合って互いを卑猥に湿らせていく。
「ああ、久也さん……すごい……いいです」
「っあっ……あっ、もぉ……っ」
「いく? じゃあ、俺も……っ」
一気にピストンする速度が上げって久也の胸は限界まで反り返った。
そのまま欲に従って放精する。
松本も、それに続く。
シャツを胸元まで捲られていた久也の肌に飛び散った、二人分の、飛沫。
滑る腹の上を掌で愛撫しながら、松本は、ぽろっと本音を口にする。
「……俺、お腹減っちゃった」
「君は小学生か……」
久也は汗ばむ頬に苦笑を刻み、窓とカーテンを閉めてくれなかった松本への腹いせとして、彼の膝をぎゅっと抓ったのだった。
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