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「いきなり何の話だ」 「ありましたよね?」 「……ああ」 「あの時、俺、かなり参っちゃって。イタイくらい自分を見失いました」 「……傷ついたと言っていたな」 「はい。で、久也さんをオカズにしていっぱいヌきました」 「……」 「久也さんの綺麗な薄ピンク色の乳首にローターつけてバイブで攻めたらどうなるかな~って」 「や、やめてくれ、聞きたくない」 「だめです、久也さんはイタイ俺の話を聞く義務があります」 俺をそこまで追い詰めたのは久也さんなんだから。 「……」 「両手を縛って、お漏らしさせちゃうくらい、いじめちゃうんです」 あ、さすがに全力でヒかせたかな、今のは。 ちらりと隣の久也を窺ってみると彼はそっぽを向いていた。 「全部、頭の中の妄想ですよ。実際そんなことしたら、久也さん、嫌がるだろうから」 「……」 「けど、一つくらい、イタイ俺が産み落とした妄想、叶えてもらってもいいかな~なんて……」 久也があんまりにも見事なだんまりを決め込むので松本はこめかみをポリポリ掻いた。 「俺、ぶっちゃけ過ぎました?」 「ぷっ」 久也が吹き出したので松本は目を丸くした。 ついさっきまで露骨に示していた不機嫌さは薄れ、久也は、苦笑と微笑の中間じみた表情で心底呆れながらも、松本の額をぺちんと叩いて。 「仕方ないな」と、言ったのだ。

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