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「智駿さん、こんにちは~」 「こんにちは梓乃くん」  いつもみたいに智駿さんと待ち合わせをして、車で家まで送ってもらう。俺は、決めていた。今日は出会い頭から誘惑するんだって。誘惑しまくって、それでエッチのときに爆発した智駿さんにめちゃくちゃに犯されまくるという計画だ。  そんなわけで、俺は車に乗り込むなり、自分からちゅってキスをした。智駿さんはちょっとびっくりしたみたいだけど、構わず俺はちゅっ、ちゅっ、ってキスを繰り返す。後のことが楽しみすぎてにこにこしちゃっていたから、エロい誘惑にはなっていないと思うけれど……いつもより積極的にがんばっているから、智駿さんもちょっと興奮してくれないかな。 「ふふ、可愛いね、梓乃くん」 「んー、智駿さん、好き」  エッチしてるときみたいにとろんって智駿さんに抱きついてキスをしていると、智駿さんも乗り気になってくれたのかぐっと俺の後頭部と腰を掴んで深く口付けてきた。 「あふ……」  あ、激しい……。  くちゅくちゅと口の中を掻き回されながら、俺は心の中で歓喜してした。激しいキスで返してくれて嬉しくて、アソコがきゅんきゅんしてしまう。誘惑をがんばれば智駿さん激しいことしてくれるのかも……そう思うと俄然やる気が湧いてきた。 「智駿さん」 「……!」  このままカーセックスもありですよ、なんて。そう誘うように俺は智駿さんの脚を撫でてみる。あんまり直接的なところを触ると下品かなって思ってさわさわと太もものあたりを撫でたくらいだったけれど、効果はあったみたいだ。智駿さんは俺への愛撫をぴたりと止めて、俺を見つめる。 「どうしたの、梓乃くん、いつもよりも積極的」 「……そうですか?」 「うん、ドキドキしちゃうな」  じゃあそのまま襲ってよ、って言いそうになった。でも誘惑は加減が大事だって我慢した。そうすれば智駿さんはにっこりと笑って俺から離れて、ハンドルを握ってしまう。  実際のところここでエッチをするつもりはなかったけれど、いざ襲われないとなると残念な気分になってしまう。今駐車しているところが全く人通りがないというわけじゃないから、ということだと思うけれど、俺は智駿さんのそんな理性すらも壊してやりたかった。 「家に帰ったら、いっぱいしようね」 「……はいっ」  どうせ、智駿さんは今日も俺をとろとろにしてそれを見つめていたいなんて思ってる。みてろ、そんな余裕今日は作らせないからな、って俺は心の中で宣戦布告する。

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