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「あの……智駿さん。変じゃないです?」 「まずは、それもはいて」 「はい……」  あんまりにも女の子な格好だったから、恥ずかしくなってしまう。智駿さんの舐めるような視線も、よけいにその羞恥心を煽ってくる。  でも、智駿さんにとってこの格好は悪くないみたい。その熱視線で、感じ取れる。これを着て、誘惑頑張んないと……そう思えばパンツをはくことに躊躇ってなんかいられない。  ぺらっぺらのパンツを手にとって、ごくりと唾を呑む。布の面積が、異様に小さい。女の子がはいても危ないレベルのこれを俺がはいたら……相当ヤバイことになる。半分怖さもあったけれど……意を決してそれに脚をいれていく。 「……っ、」  やっぱり、男物とは布地の感触が違う。それでまずドキッとして、そして智駿さんの前でこれをはくという行為にもドキドキとして。両脚をいれてゆっくりと上げていくとなんだかアソコがきゅんきゅんする。なんとかちゃんとはくことができて、最後にきゅっとパンツを上に引っ張り上げると、 「ぁんっ……」  面積の少ない布地が、くいっと食い込んできて感じてしまった。 「……っ、」  恐る恐る、パンツをはいた自分の股間を見下ろす。そうすればそのあまりの似合わなさにかあっと顔が熱くなった。全然そのパンツにチンコは収まっていなくて、はみ出てしまっている。こんな恥ずかしいもの……智駿さんはどうみてるだろう、ちらりと智駿さんをみつめて俺の体温はさらにあがってしまった。 「うわあ、すごいいやらしいね、梓乃くん」  すっと智駿さんが近づいてきて、ベビードールの上から指でつうっと上半身をなぞっていく。指は鎖骨から胸の間を通って、おへそに。指先がおへそをくりくりと撫でてきて、俺の身体はピクッ、ピクッ、と震えてしまう。 「思った以上にいいよ、梓乃くん」 「ほん、と……?」 「うん、このいかにもセックスするためにつくられました、みたいな服着てる梓乃くん……みてて興奮する」  智駿さんの触り方が、焦れったい。ゆっくりゆっくりと全身を撫で回してきて……それでも、この独特の薄っぺらい布地の上からやられるとやたらと敏感に感じてしまう。どんどん乳首が勃ってきて、こりこりの乳首がツンッと布地を持ち上げていた。 「触って欲しそう」 「ぅ、っ……んんっ……」  智駿さんがそんないやらしい乳首を、布地ごときゅうっと摘み上げる。いつもとは違う感覚。さらさらの布地のせいでいつもとは違う刺激が加わって……腰が砕けてしまうくらいに気持ちいい。 「あっ……んゃ……」 「布の上からでもピンク色ってわかるね」 「や……恥ずかし……」  指先で、乳首の頭をこすこすとさすられる。すごく、ほんとにすごく感じてしまう。全身がかあーっと熱くなって、このままずっと乳首をいじくられていたいなんて思い始めて。だめだ、誘惑しないとなのに……。 「梓乃くん、こっちもやらしいね」 「んんっ……!」  頭がぼーっとしだしたとき、今度はパンツを指で触られた。乳首をこりこりされながら、パンツの上からチンコをこすこす。もう、おかしくなっちゃうくらいに気持ちよくて、俺ははしたない声でいっぱい喘いでしまう。 「んゃっ、あっ、ひっ、」  パンツのなかがぐしょぐしょになってくる。男物のパンツよりも窮屈で、その感覚が顕著に伝わってくる。パンツをこすられる感覚が、こすこすからぬるぬるに変わってきて、俺の出したエッチな汁はもうパンツから漏れてしまうくらいになっているらしい。パンツの上からぬるぬるとされると強烈に気持ちよくて、俺の腰がゆらゆらと揺れ出してくる。 「ちは、や、さ……あっ……」 「可愛い」 「んぅっ……」  このままだと……いつもみたいに俺がいじめられてイかされまくってしまう。せっかくこんないやらしい服を着ているんだから、頑張らないと……。

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