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ホテルにはいって、お互いシャワーを浴びる。二人で入ると色々とやってしまって時間がなくなるということで、もう夜も更けている今日はバラバラに入ることにした。
先に俺があがって、部屋で智駿さんを待つ。なんとなく鏡をみると、智駿さんにもらったネックレスをつけた自分が映っていた。三ヶ月記念のときにもらったネックレスは、毎日つけている。これをつけていると自分が智駿の所有物だって目でわかるから、心がるんるんする。でも……
「智駿さんも俺のものだし……」
首輪のリードを、智駿さんに絶対に離さないでいてほしい。油断なんかして、他の人にキスなんかされたらゆるさない。
ネックレスのチェーンをいじりながら俺はそんなことを考えて……自分も相当な独占欲だな、なんて思う。
「あ、梓乃くん」
鏡を見ながらネックレスをいじっていれば、智駿さんがシャワーからあがってきた。いかにももらったプレゼントに浮かれています、といった姿を見られて少し恥ずかしい。智駿さんもそんな俺をみて、微笑ましいなんて顔をしている。
「ち、智駿さん!」
でも、俺はそんな恥ずかしさを振り切って、鏡台の前から立ち上がった。そしてベッドにストンと座ると、じとっと智駿さんを睨んでみる。
「ほんとに……気をつけてくださいよ! セラみたいなばかほど危ないんですから!」
「……ごめんね」
「ほんとにほんとですよ!」
「うん……」
智駿さんが申し訳なさそうな顔をしながら、俺の側までやってくる。そして、ゆっくりと俺の隣に腰掛けた。
「……」
油断、してるな。智駿さん、絶対油断している。俺が普段、がっつくタイプじゃないからって、こうやって油断している。
「わっ」
俺はこのチャンスを逃さまいと、智駿さんを一気に押し倒した。智駿さんはそれはもうびっくりしてしまったようで、目を見開いて俺を見上げている。
ああ、なんかいいな。自分をびっくりしたような顔で見つめてくる好きな人を組み敷くのって、なんだかゾクゾクする。
「し、梓乃くん……!?」
「……俺、智駿さんが思っているよりも、独占欲強いんです」
「……、」
「それを……智駿さんに知って欲しくて」
俺は智駿さんにのしかかるようにしてキスをした。キスは絶対にいつも主導権が智駿さんに持っていかれちゃうし、今日こそは……と思って、俺のほうから舌をいれてみる。智駿さんはいつもに増して積極的な俺に驚いているのか、行動がワンテンポ遅れていた。キスも、俺に誘導されるようにして舌を絡めてくる。
「んっ……んん……」
主導権はどちらかといえば俺。でも……やっぱり感じやすいのも、俺。セラから智駿さんを奪いかえした喜びも相まって、身体が敏感になっている。俺が攻めているはずなのに……いやらしい声は俺の口からでてしまって、キスをいながらも腰がゆらゆらと揺れてしまう。
智駿さんが俺のお尻に手を回してきて、ゆっくりと揉みしだいてきて。アソコがきゅんきゅんいってしまって、身体が熱くなる。こんなんじゃまた主導権を智駿さんにとられてしまうって焦って、いやらしい声をあげるのを頑張って堪えた。
「は……あ、……」
顔をあげると、智駿さんが少し意地悪そうな顔をして見上げていた。でも、俺が乗り上げてキスの主導権を握ったことはあまりなかったから、珍しく主導権をとられた智駿さんの顔が、新鮮。いつもよりもなんだか色っぽくて、ドキドキとしてしまう。
「……智駿さんは、俺の、ですからね」
唇を離すと、智駿さんはぱたりとシーツに腕も落とす。俺に、今日のセックスの主導権をあげるってことだろう。無抵抗状態の智駿さんなんてなかなか見れないから、かあっと顔が熱くなって頭が真っ白になってしまった。
「……どうぞ、梓乃くん」
「……っ、」
智駿さんに委ねられて、軽く混乱してしまう。何をすればいいんだろう。いつも智駿さんにどうされていたっけ。ぐわんぐわんと頭の中で必死に考えて、とりあえず智駿さんのバスローブを脱がさないと、と気付く。
恐る恐る智駿さんのバスローブの帯に指をかけて、引いて行く。
ゆるりとバスローブがはだけて、智駿さんの肌が露わになった。ドキドキとしながらさらに脱がせていけば、智駿さんの上半身が姿を現して、いつも見ているのに何故か直視できない。俺はそこまで脱がせたところで手が止まってしまって、固まってしまった。
「終わっちゃうの?」
「……ま、まだ、です……」
次は……ええっと……必死に頭で絞り出して、俺は智駿さんの首筋に唇を寄せた。いつも、ここに痕をつけられているなと思って。
「ん……」
俺は、智駿さんに痕をつけられるのが大好きだ。ひとつつけられるたびに智駿さんの独占欲が体に絡みついてくるようで、ゾクンゾクンとしてしまう。いつも自分がつけられているときのことを思い出して、俺が智駿さんに痕をつけているというのに、アソコがきゅんきゅんとヒクついてしまった。
軽く甘噛みをするようにして、ちゅっと肌を吸う。そうすると智駿さんの唇から吐息が漏れて色っぽい。エッチな気分になってアソコがじんじんしてきて冷静に責めるのが苦しいけれど、ここは意地で我慢だ。ひとつ、ふたつ、と何個も痕をつけていく。
「……いいよ、もっとつけても」
「いっ……言われなくても……」
ちらりと智駿さんを見つめれば、智駿さんがにっこりと微笑みかけてきた。智駿さんは俺が感じ始めるとそれに感づいてしまうから、もう俺が「そんな状態」になってきているのに気付いているんだと思う。それでもわざとらしく、あくまで俺に責めさせる。
だめだ、ここまできても智駿さんはエスだ。このままだと俺がこうして責めている意味がない。
「智駿さんのこと……骨抜きにしてやりますから……! 俺じゃなきゃ満足できなくしてやる……!」
「あはは、楽しみ」
智駿さんからの挑発にきーっとなりながらも、俺は続いて智駿さんの鎖骨に吸い付いた。度々智駿さんの鎖骨は色っぽいと感じている。智駿さんはあまり露出のない服を好んで着ているから、脱いだ時に現れるこの鎖骨に、どきっとしてしまう。
くっきりと浮き上がった鎖骨を、ちゅっと吸う。唇にその凹凸の感覚を感じて、身体が熱くなった。あの色気のある鎖骨に、俺は今痕をつけているんだと思うとドキドキしてしまうのだ。
「んっ……んん……」
半分勃ってしまった俺のものが、智駿さんの身体に当たってじんじんする。いつも俺を抱く智駿さんの身体をいつも以上に感じてしまって、身体が反応してしまっている。
「あっ……ん、ふ……」
智駿さんの身体。こうして舌で触れていると、みるみるといつものセックスの記憶が呼び覚まされる。いつも突かれている時に視界の中をちらちらとしていた智駿さんの胸元。ここを今、こうして舐めて、吸って、感じている。
舐めると、こんな感じなんだ。熱くて、しっとりしていて、筋肉の感触がする。
「はぁ……あっ……」
もう俺は完全にいやらしい気分になってきてしまって、腰が勝手に揺れだした。チンコはしっかりと勃ってしまって、アソコもヒクヒクしてくる。
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