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……なんということだ。
もう会うこともないと思っていた彼に、再び会うなんて。
あのときの彼が店を閉めようと思っていたら来た。僕をおかしくしてしまう彼が、また僕の店に来たのだ。
お礼がしたくて、と言う彼。あれからずっとずっと、忘れたくても忘れられなかった彼が、こうしてまた来た。――そのとき僕は、この人が運命の人だなんて、軽率に思ってしまった。相手が学生で男だなんてこと、何も考えずに、ただ彼が運命の人だと思った。
そして、その瞬間――恋におちた。すとん、と。初めての感覚だったけれど、これが恋なのだとすぐにわかった。そして、いつか――たしか高校生のときに憧れた、狂うような恋をしたい、って、そんな願いが、叶うような気がした。
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