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 ぐ、と強く背中を押すようにして両手で触れて、そして腰から肩甲骨までなで上げる。それこそ、マッサージのように。細い梓乃くんのくびれを掴むようにしてなでて、そして体の形を堪能するように肌に触れてゆく。そうすれば梓乃くんはのけぞって、悩ましげに眉を寄せながら目を閉じる。 「ふ、……」  唇に指をあてて、声を漏らして。そんな梓乃くんは勘弁して欲しいくらいに色っぽい。僕に撫でられて腰をくねらせる姿なんて、目が離せない。 「ちはやさん……」  少しだけこっちをみて、肩越しに僕を見て。顔を真っ赤にして目を蕩けさせている梓乃くんは、僕を挑発でもしているかのようにいやらしい。  お尻がぴくぴくしていて、脚ももじもじしていて。涙目だから、きっと梓乃くんはすごくエッチな気分になっているんだと思う。 「もう、……だめ、ちはやさん……はやく、……」 「――……いいよ。でも、お尻もちゃんとマッサージしなくちゃね」  肩越しの、甘い視線。僕を誘惑するそれが、僕の中の嗜虐心を煽る。多分僕は、今までおかしな性癖なんてものはもっていなかったと思うけれど、最近の自分に向かってそれを断言することはできない。梓乃くんの、「いじめて」と訴える瞳に刺されると、僕はおかしくなってしまう。きっと世間一般に変態と言われるようなことを、たまらなくしたくなる。 ――だめ、なんだ。本当に梓乃くんは僕をおかしくする。梓乃くんに出会うまでの20年以上の人生をまるっきり変えてしまう、そんな彼は、僕にとって毒であり甘い蜜。  もっといじめたい、もっと辱めたい、その想いが怖いくらいに湧いてきて、そして抑えられない。 「ち、……はやさっ……それ、はずかし、……」  梓乃くんをまた仰向けにして、そして腰を思い切り持ち上げる。脚を頭側に持ってくるようにして、ちょうど後ろにでんぐり返しをするような格好。僕に思い切り恥部を露出するようなポーズをとらせた。 「しっかりマッサージするからね」 「あっ……やあぁあ……」  晒されたヒクついているお尻の穴に、オイルをとろとろと垂らしていく。オイルは穴の部分にたまって、そしてとろりとこぼれ落ちてゆく。梓乃くんのお尻の穴があんまりにもひくひくと動いているから、たまったオイルが僅かに波打っていた。  指の腹で、たまったオイルを掻き回すようにしてこしょこしょと穴をなでてみる。そうすると梓乃くんが「ぅん、……う、ぁ、……」なんて可愛い声をあげるから、もっと触りたくなった。梓乃くんはすっかり顔をとろんと蕩けさせていて、こうして焦らすようにしてお尻を触られることが嬉しくてたまらないみたい。親指の腹でぐりぐりすると、ぎゅーっと穴が締まって梓乃くんの体がぶるぶると震えだす。 「梓乃くんのここ、綺麗だよね。じゃあまずゆっくりなかをほぐしてあげる」  とろとろの梓乃くんの顔。それからすっかり僕に開発された、女の子になってしまったお尻。可愛くて可愛くて、梓乃くんの顔をみればいいのか、お尻をみればいいのかわからない。もちろん梓乃くんの顔が大好きだしずっとみていたいけれど、僕の色に染まって僕を求めてくる梓乃くんの体は本当に可愛くて、顔と体どっちを選んだらいいのかわからない。  とりあえず、感じている梓乃くんの顔がみたいという欲求が勝って、僕は梓乃くん顔を見下ろしながらお尻の穴に指を挿れていった。 「ふ、ぁ、……あー……、あぁー……」  挿れた瞬間、ぎゅううっとなかが締まって僕の指を締め付けてくる。この、激しい締め付けが大好きだ。本当に梓乃くんが感じてくれているってわかるし、僕が欲しくて欲しくてたまらないって言っているみたいだし。指一本挿れただけでこんなになってしまう梓乃くん――これからめちゃくしゃになかを掻き回すから、どうなるのかわくわくする。

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