236 / 329
15(4)
梓乃くんのなかは、とろっとしていた。キツく僕の指を締め付けてはいるけれど、やわらかくてとろとろ。オイルをかけながら出し入れをしていくと、まるで梓乃くんのお尻から愛液が出ているような、そんなふうに見えて興奮する。梓乃くんのお尻からは、大量のオイルがたらたらと垂れていた。
「んっ、んっ、んっ……」
梓乃くんはすっかり僕に全てを委ねていて、お尻の穴を見せつけるポーズのまま、くてんと全身の力を抜いている。ぷらんと揺れている梓乃くんの足が、妙に可愛らしい。こんな風に「どうにでもしてください」ってされると、僕はかえって苛めたくなるもので。
「梓乃くん、聞いて。すごい音」
「んぁ、……あん、……あ……」
梓乃くんの穴に指を二本突っ込んで、くちゅくちゅと円を描くようにしてかき回した。わざと音をたてるようにしてやったから、ぴしゃぴしゃとオイルが梓乃くんのお尻の肉に弾いている。大きな音がたってしまって恥ずかしいのか梓乃くんは顔を真っ赤にして目を潤ませている。
「んっ、……んん、……」
恥ずかしそうに、しおらしそうに。そんな仕草をしているのに、梓乃くんの体はエッチだ。僕がかまわずお尻の穴をかき回していると、梓乃くんのものがぴくぴくと動いて、そしてぴゅっぴゅっと白濁が飛び出した。格好も格好だったから、梓乃くんの出したものはそのまま、梓乃くん自身の胸、そして顔にかかってしまう。
「あらら、梓乃くん、でちゃったね」
「や、……あぁ、だめ、また、……でちゃ、……」
梓乃くんは自分の精液が顔にかかったのが恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしている。それでも僕が梓乃くんのお尻のなかを掻き回すのを止めないでいれば、梓乃くんはふるふると顔を振った。なかが、ひくひくと細かく痙攣している。太ももがぷるぷると震えていて……この反応で、梓乃くんが次にどうなってしまうのか、予想ができた。
「やっ……だめっ、だめっ……」
「んー?」
「やぁっ、やー……」
ぐいぐいとしつこく前立腺を刺激していると。梓乃くんが、ぷしゃっと潮を吹き出した。もう、梓乃くんに潮吹きをさせるコツは掴んでいる。僕が梓乃くんに潮吹きして欲しいと思った時に、いつだってさせることができる。この、梓乃くんが自分で出したものが自分にかかって恥ずかしいことになってしまう体勢。潮吹きさせたいって思うのは仕方ない。
たくさんでてくるそれが、梓乃くんの顔にびしゃびしゃとかかっていく。梓乃くんは嫌がる様子も特になく、目を閉じて恍惚としていた。梓乃くんもかなりのマゾだから、潮吹きをさせられてそれが自分の顔にかかってしまうという状況が、イイのかもしれない。
「ん……ちはや、さん……」
睫毛がきらきらとした雫に飾られている。その雫が梓乃くん自身が吹いた潮だって思うとすごくいやらしいと感じるけれど、濡れた梓乃の瞳は綺麗。とろんとした視線が僕の心臓を穿つ。
梓乃くんを焦らすのが、好きだ。ぎりぎりまで焦らして、僕を限界まで求めて欲しい。強く強く僕を求めて、それでもくたりと力なく横たわる、そんな梓乃くんがものすごく好き。こんなにも可愛くて愛おしい彼が僕のものなのだと実感して、くらくらする。
「全身、びっしょりだね。梓乃くん」
「は、……ぁ、……ちはやさん、……」
「可愛い。おいで、梓乃くん。もっと濡らしてあげる」
「あ……」
こうなると僕も、我慢の限界がやってくる。焦らされている梓乃くんを見て、僕もまた焦らされているのだ。お互いがぎりぎりまできたとき、そのときに一つになると、最高に気持ちいい。
ともだちにシェアしよう!