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梓乃くんを抱き起こして、僕と向かい合わせる。そして、とろとろになった梓乃くんのなかに、挿れた。もうすっかり全身蕩けている梓乃くんは、対面座位をするのはちょっとつらそうだけど、がんばってもらう。
「は、……は、……おく、……きもち、い……」
座位は梓乃くんの最奥をぐっと刺激することができるから、僕も梓乃くんも大好きだ。なかに挿れて、奥に押し込んであげれば、梓乃くんは昇天したかのように、うっとりと瞳を潤ませた。
「ふ、……う、ぅ……」
「なか、ひくひくしてる。可愛い」
「すき、……ちはやさん、すき、ぃ……」
ぎゅ、と抱きしめてあげると、梓乃くんのなかがビクンッと締まった。はぁー、はぁー、と梓乃くんの息が荒くなってゆく。焦らして焦らしてとろとろになった梓乃くんは、ひたすらに愛してあげると感じてくれる。ほんとうに、可愛い。
濡れた髪の毛を耳にかけてあげて、おでこにキスをする。まぶたと、鼻と……顔にキスの雨を降らせると、梓乃くんのなかが細かく痙攣を始める。触れるだけの僕のキスでこんなに感じてくれる梓乃くんが愛おしくて愛おしくて、辛抱できずに僕は梓乃くんの唇に噛み付いた。ぐっと梓乃くんの後頭部を抑えながらキスをすると、梓乃くんの身体が強張って、ビクビクッと弾ける。
「んっ、……んん、ん……っ、」
梓乃くん、イッてる。梓乃くんのペニスからまた潮がでてるし、梓乃くんからすごくいい匂いがし始めるし。キスでイケる梓乃くんが可愛くて、僕は少しずつキスを激しくしていった。ほんのり、腰を揺らしてみると、梓乃くんの唇から唾液がこぼれてしまう。ああ、もう、本当に気持ちいいんだなあって愛おしくなって、なかへの刺激も強めていった。
梓乃くんの体を上下に揺らすようにして、奥を奥を突き上げる。ずぷっ、ずぷっ、と水っぽいいやらしい音がする。なかはもうとろとろで柔らかくて、激しく揺らしても何一つ抵抗はない。蕩けた梓乃くんの声がどんどん大きくなってゆく。
「ちっ……はや、……さ、……あっ……あぁ……」
歯がぶつかってしまうから、名残惜しいけれど唇を離す。でも、梓乃くんの後頭部に手を添えて、目だけはしっかりと合わせた。吐息のかかる距離で目を合わせて、激しく体を揺する。真っ赤になった可愛い顔が目の前で切なそうな表情をしているから、すごく、興奮した。
梓乃くんのなかがキツく締まってきて、僕の限界も近くなってくる。梓乃くんも、一緒にイッてくれると思う。抽挿の速度を早めて、梓乃くんの頬を両手で包むようにして掴んで、お互いを絶頂に追い込んだ。梓乃くんがいっぱい感じてくれて、ぐちゃぐちゃになっている顔が、目の前で見ることができて、ゾクゾクする。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
「イッて、梓乃くん――」
「いくっ……いく、いくっ……」
びくびくんっ、と震えて、梓乃くんは僕の目の前でイキ顔を見せてくれた。梓乃くんのこんなにいやらしい顔をこの距離で見ることが出来るのは僕だけ。こみ上げる独占欲と共に、僕も達した。
「は、……は、ぁ……」
くったりと動けなくなった梓乃くんは、僕を涙目で見上げてくる。もう、本当に可愛い。耐え切れず、僕は梓乃くんを掻き抱いた。
梓乃くんは思うように動けないのか、腕を僕の背にゆるりと回すだけ。でも、すりすりと顔を僕の首筋にすり寄せてくる。「ちはやさん、」ってか細い声が、僕の心を震わせた。
「梓乃くん……愛してるよ、」
ただただ幸せなだけなのに、泣きそうになる。愛おしいという感情が、ここまで苦しいものなのかと。きっと梓乃くんだけが、僕にそう思わせてくれる。
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