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「気持ちいいか、翼」 「きもちい、……きもちいい、よぉ……たすけて、くぼづかさん、……あぁ、……あぁ、あ、……あぁー……」 「ああ、そうだ……もっと気持ちよくなれ。俺から離れられなくしてやる」 「あぁあー……っ」  ずぶん、急に指をいれられて、俺の腰はびくんと跳ねた。そして、人差し指と中指の腹で――ぐりゅぐりゅと前立腺を擦り上げられる。 「あぁあぁー……、あぁ、あぁ……いく、……いくぅっ……」 「いけ、翼。ほら……俺の目を見ながら、いけ」 「くぼづかさっ……あ、あ、あ、あ、いっちゃ、……いっちゃう、……いやっ……だめっ……いく、っ……いく、いくっ……だめぇー……!」    唇を手の甲で拭いながら俺を鋭い眼光で見下ろす窪塚さん。ずぶずぶと容赦なくやわらかくなったそこに指を抜き差しされ、ごりごりと前立腺を刺激され――俺は、されるがままにイッた。頭が真っ白になりながら、ぷしゅっと潮吹きをして……窪塚さんに見下ろされながら、イッてしまった。 「あっ、……、は、……」 「こんなにイったこと、ある?」 「……、」 「もっとすごいことしてやる」 「あ、……ぃや、……」  獣のような瞳だ。  灼熱のような、俺への劣情。飢餓にも似たハイエナの如くの食欲。こんなにも、真っ直ぐで熱い眼差しを向けられたことがなくて、狂いそうになる。   「俺と付き合えば、おまえの心も体も満足させてやるよ。受け止められないくらいの熱を注いでやる。逃げたいなんて、思えないくらいに」 「……っ!」  服を脱ぎ捨てた窪塚さんの体に、俺は思わず息を飲む。日に焼けた筋肉質の肉体、腹まで届きそうなくらいの太く長いペニス。びきびきと音がしてきそうなくらいに脈打つソレは、オンナを狂わす凶器だ。  そんなもので突き上げられたら、きっと、その熱を一生忘れられない地獄に堕とされるだろう。俺は恐怖を覚えて、腕で必死に後ずさる。しかし、がし、と腰を掴まれて――その凄まじい質量を持つ肉棒の先端を、蕩けた穴に押し付けられた。 「アッ――、ん、――っ……」  ズワッ――熱、波、電流……例え難い、凄まじい快楽が脳天を貫く。わずか、弾力を持つソレの先端は、俺の穴の筋の隅々までめり込むように、ぴたっ……とそこに押し付けられた。欲しい、欲しい……ねだる俺のナカが、きゅんっ、きゅうんっ、とヒクついて、必死にその肉棒を吸い上げようとしている。 「欲しいだろう?」 「あっ、……!」  ずむんっ、と軽くひと突きされた。先端が、ほんの少し粘膜に触れたと思う。その瞬間、ぶるぶるっと俺の下腹部が痙攣し――また、俺はイッてしまった。  ねぶるように、ずにゅ、ずにゅ、とソレを押し付けてくる。その度に俺はイッて、もうどこもかしこがぐずぐずになっていた。窪塚さんはヒクヒクと疼く俺の腹をゆっくりと撫でながら、「かわいいな」と囁いている。 「ほら……翼。ほら、……言えよ……欲しいって、ほら……」 「あっ……あっ……あっ……あっ……」 「ほらっ……!」 「アッ――ひ、ぃ……欲しい、……欲しい、ですっ……窪塚さんっ……」  ああ――……  だめ、だった。凶悪な雄には、敵わなかった。俺は堕ちるように窪塚さんにねだる。その瞬間―― 「あっ――は、ぁッーー……!」    ずど、と猛烈な熱の塊が、俺の奥を突きあげた。あまりの衝撃に、俺の視界には星がちかちかと散って、声を出すことすらもかなわない。   「俺のは、すげえぞ」 「あ、あ、」    窪塚さんは恥骨を押し当てるようにして、奥に奥に肉棒を押し込んでくる。ミチミチッ、と俺のナカを押し広げる勢いのソレで、俺の腹はパンパンで、俺は苦しいのか気持ちいいのかもわからず、浅い呼吸をするので精一杯だった。  しかし、窪塚さんはそんな俺を見てぺろりと唇を舐めると、ゆっくりとペニスを引き抜いてゆく。抜かれたということは、また――突かれる、ということ。まだ、ひと突き目の衝撃で体がびくびくと震えているのに、次がきたら、もう――…… 「――アァッ……! あっ、あ……!」  ズンッ……! と深く、奥を抉られた。そして、ズンッ、ズンッ、と重い突きを、繰り返される。臍まであるんじゃないかというその長く太い肉棒で何度も何度も突き上げられ、俺は狂いそうになりながら、屈服するようにキャンキャンと声をあげることしかできない。 「どうだ、翼――……すげえ、だろ!」 「すごっ、すごいっ、あっ、あぁっ、すごい、ですぅっ……! あっ、あっ」 「これが、俺のだ、! このすげえの、覚えろ、翼!」 「あぁっ、あっ、すごいっ、すごい、っ……あっ……おく、おくに、っ……あっ、あっ」    もう、全身に力がはいらなくて、されるがままだった。イキっぱなしだったため、自分がどうなっているのかもわからなかった。知らない間に潮吹きをしていたようで、シーツはぐしょぐしょになっていて、俺が突き上げられ体を揺すられるたびに、ぴしゃぴしゃと音がする。   「あぅっ、あっ、あっ、あぁっ」 「はぁ、は、ああ、俺も、イク、ッ……」 「なかっ……なかに、だしてぇ、なか、……なかにっ……」 「もちろん、だ……!」  窪塚さんの、オンナにされたような気分だった。窪塚さんの種が欲しくてたまらなくて、俺は自ら腰をぐいぐいと窪塚さんに押し当てて中出しをおねだりする。窪塚さんはどんどん抽挿の速度をあげていき、パンッパンッ、と音がするほど激しく俺を突きまくり、そして最後にがしっと俺の腰を掴みぐんっと奥に肉棒をねじこむと――ドクドクンッ、と勢いよく、俺の中に射精する。 「あっ、は――……」  ビクッ、と俺の体が大きく跳ねる。窪塚さんは小刻みに震える俺にどさりと覆い被さると、ぎゅっとキツく抱きしめてきた。熱を注がれた切なさで、俺も思わず抱きしめ返せば、窪塚さんがふっと笑う。 「――……、善かった、だろ?」 「はい、……」 「……これから、おまえは夜が来るたびに……このセックスのことを思い出す。一人でなんて、いられない。いさせるもんか。体から、おまえのことを……変えてやる」  ああ、ほんとうに。こんなにすごいセックスをしてしまったら、一人の夜にこの熱に浮かされるだろう。一人で夜を過ごせなくなってしまうだろう。  でも、それは、いやだ。  だって俺は、自由に空を飛ぶ鳥に、憧れたんだ。

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