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第5夜 ②
やりにくいので湯船からは出て、洗い場の鏡に手をつく。尻を突きだして後孔を解す。
手が特別短いわけではないが、後ろ手に解すのには限界がある。
奥の、イイところにはあたらず、もどかしさに腰が揺れる。
どうしていいかわからず悠の方見ると、ニヤリと笑い、浴槽から出てきた。
後ろを弄ってくれと頼むように、尻を突きだしたまま後ろを向き、上目使いで悠を見つめる。
しかし、彼は期待には答えてくれず。
なにもしないからそのまま続けてくれと言う。
後ろを向くのも辛くなってきたので、諦めて指の動作を再開する。
風呂場の温度や湿気のせいか、だんだん頭がボーッとしてくる。
鏡の中の悠と目が合い、ひとりで恥じらう。
目を細めて様子を眺めている恋人は、すごく、すごく色っぽくてクラクラする。
鏡には自分の姿も映っている。真っ赤な顔で、すがるように見つめてくるのが何か不可解で、思わず目をそらす。
そのまま沈黙が流れていたそのとき、背中に悪寒が走った。
「ひゃっ‥‥」
ビクリと体を震わせる。どうやら、悠の指が背筋をなぞったらしい。
「ごめん、あんまり無防備だったから、つい‥‥‥‥」
申し訳なさそうに言うが、知ったことか。プイッと顔をそらして解すことに集中する。
「‥‥‥‥あっ、もう無理、欲しい‥‥」
前戯だけで、自分はこんなにも濡れた声でねだるものなのか。悠は直接なにもしていないが、だからこそ憎らしい。
ペタペタと足音をたてて悠が近づいてくる。後ろから顔を近づけ、耳元で囁く。
「なあ、今ここでやるとのぼせちゃうから、ベッドいこうか
それと‥‥」
ここで一度言葉を切り、耳にチュッと口づける。
「ベッドでもう少し、自分で解すか、俺に任せるか、どっちがお好きかな?」
前戯はもういいから、今すぐにでもいれて欲しい。わかってるくせに、そうやっていじわるをする。
悠は俺をお姫様だっこし、軽く水気を拭いてからベッドに下ろす。
もう、我慢できない。
おずおずと足を開いて、目の前の男を誘う。
「も‥‥‥‥挿れて‥‥グチャグチャに犯して!」
悠は満足げな表情で僕のアナルに性器をあてがう。そして、グッと一気に腰を進める。
「ああぁぁぁっ!や、だめ、お尻壊れちゃうからぁ!
‥‥‥‥‥‥あっ」
入り口だけしか解れてなかったソコに、ロングサイズのモノが突き進んで行く。
ナカを抉じ開けられるようなその行為は、痛みとも、快楽とも知れぬ暴力的な感覚を植え付ける。
「遥がトコロテンなんて、珍しいな。いつもイクのをぐっと我慢してるだろ?それもいじらしくてかわいいけど」
そんなことを言いながらも、パンパンと腰を打ち付ける。
イッたばかりの体には刺激が強すぎて、涎を垂らしながら喘ぐことしかできずにいる。
そろそろ二人とも絶頂かと思ったとき、僕は違和感に気がついた。
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