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こんがりと焼いたトーストに挟まれた、たまごとハム。メグ先輩が作るものはいつ見ても美味しそうだ。
朝から食べれるなんて最高すぎない?
いただきます、と一言告げて、食べ始める。トーストからはサクリと軽い音がした。
「んーっ、おいしー」
「ハルって本当においしそうに食べるよね」
「だっておいしいし!」
「ハルには作り甲斐しかないよ」
そんな自覚は特にないけど、メグ先輩も楽しそうにしてるし、まぁいっか。
しばらく、心地の良い沈黙がおりる。トーストをかじる軽快な音、カチャリと可愛らしいカップの音、外で歌う鳥の声。どれもが柔らかく耳に溶け込んでくる。
そんな優しい空間の中、俺はふと自分の身体がいつもとなにも変わらないことに気が付いた。昨夜の激しく甘やかな時間を思い返せばおかしな話だ。
そうじゃん、俺、メグ先輩と……。
「どうしたの、ハル。赤くなっちゃって」
「え、いやー……。本当にメグ先輩に抱いてもらえたんだなぁって……」
「あぁ、思い出しちゃったんだ。ごめんね、途中から理性トんで。ハルのこと考えてあげられなかった」
「もー、メグ先輩は優しすぎ! 俺は全然平気だし」
「ふふっ、ハルも相当優しいよ」
「メグ先輩に敵うわけないじゃん。身体も全然疲れてないし……気持ちよかったし」
「満足してもらえたみたいでなによりだよ」
はっずかしー……。朝からこんなに恥ずかしい思いしたの、初めてなんだけど。
メグ先輩は俺みたいに動揺しておらず、相変わらず優雅にコーヒーを味わっている。俺もメグ先輩みたいに平然としていたい。
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