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ホテルにて
少年は混乱したまま志狼に担がれて運ばれていた。
───このひと……きっとヤクザだ! さっき蛇堂組のシマがどうとか言っていた。
こ、殺されるかもしれない……!?
志狼の肩の上で少年は怯えて、子猫のように震え続けた。
少年の不安などおかまいなしに、志狼は何度か使ったことのあるラブホテルに入った。
部屋も掃除が行き届いており綺麗めで、なにより風呂が広い。少々高いが、この辺りでは一番気に入っているラブホだ。
洗面所に少年を下ろし、湯船に湯を出して風呂の準備をする。
普段、志狼はこんなことはしないが、この少年に細やかな接客など無理だろう。
「おい。脱げ」
「えっ!?」
少年はおおげさに驚いて、ぴょんと跳ねた。
「いきなり突っ込んだりしねぇって。濡れたままだと風邪ひくぞ」
少年はもじもじと立ち尽くしている。
志狼はため息をついて、少年の服に手をかけた。
「あっ、待って!」
無視して裸に剥き、風呂場に放り込む。そして自分も手早く脱いだ。
風呂場に入り、シャワーを出すと頭から湯を浴びた。
熱い湯が冷えた体に心地いい。一息ついて、改めて少年を見た。
細い。貧相な体だ。
身長は160そこそこか。顔も平凡だ。
ビクビクと怯え、色気もなにもあったもんじゃない。
───勃つ、だろうか…? コイツに。
勢いで連れてきたはいいが、志狼は少し後悔した。
とりあえず湯を浴びながら立ち尽くす少年の体をボディソープを手にとり洗ってやる。
これも志狼にしては珍しい行為だ。志狼はセックスのとき、本番以外は相手に対して何もしないタイプだからだ。
「あ、あのっ! ひとりで、できますからっ」
「黙ってろ」
ヌルヌルと細い体に手のひらを這わせる。小さな乳首を親指で軽く擦ってやると「はっ」と、少年は息を詰めた。
───いや、以外とイケるかもしれん。
少年の体をくるりと返して後ろから小さなペニスを揉み、もう一方の手で尻を撫でた。
「やっ!? な、なに? やめて! なんでッ!?」
「あぁ? ココをキレイにしねぇと始まらねぇだろうが」
志狼の逞しい腕を華奢な手で必死に押し返そうとして抵抗する。
その無意味な抵抗が男を煽った。
志狼は少し強めに少年のペニスをしごいた。
「あっ! やぁ……やめて! やだ!」
「一回イッとくか?」
少年の小さな体を後ろから包みこむようにして覆い被さり、低い声で囁いて耳を舐めた。
ボディソープと先走りの汁が混ざり、くちゅくちゅと卑猥な音を立てた。
「嫌! や、やぁ!……アァッ!!」
少年は呆気なく志狼の手の中に射精してしまった。
ぐったりとした少年の体の泡をシャワーで流し、抱き上げて湯船に浸からせた。
その間に自分も手早く体を洗う。
シャワーを止め、志狼も湯に入った。少年はできるだけ志狼から離れるように、湯船の隅で膝を抱えて縮こまっている。
───猫みてぇだな。
まるで野良猫のような少年にクスリと笑って「こっち来い」と、華奢な体を抱き寄せた。
後ろから抱くように自分の脚の間に座らせる。
「な、なに、するの?」
初心な演技が上手いな。
これがこの少年のウリなのだろう。
「さぁ、なんだろうな……」
志狼は小さな乳首をコリコリと親指で引っ掻くようにして愛撫した。
少年はビクリと華奢な体を震わせ、一瞬遅れて抵抗を始める。
「やだっ!」
「やだ、じゃねえよ」
少年の細い手首をひとまとめに掴み、己の膝に引っ掛けるようにして、脚を開かせる。
「えっ!? いやだっ! だめッ!」
大きな手で再び少年の小さなペニスを愛撫する。湯の中で少年のものは再び硬くなり始めた。
「感じやすいな」
「違う……やだ、もぅやめて!……お願い……あっ!?」
その奥の蕾に指を触れると、少年が大きく体を震わせた。
小さくてキツそうだ。思ったより上物かもしれない。
「……ひっ!?」
最初の心配をよそに、志狼の雄も勃起していた。逞しい男根が少年の腰に当たった。その硬さと熱さに少年が怯えて振り返る。
「なんだ? 泣いて入れてくれって頼まれる逸物だぞ。コレは」
志狼は男くさい笑みを浮かべた。
そろそろベッドへ行こうと、少年を抱きかかえて湯船から上がった。
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