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第209話 水の檻 ※

両手両足を拘束する水の縄に身体を預けて、俺はぐったりと項垂れていた。 後孔に入った水流が、中でぐにぐにと好き勝手に動いた後に、水となって俺の尻から流れ出す。全て流れ出ると、また新たな水流が俺の後孔から挿し込まれ、中を擦ったり抜き挿しをする。 それを何度も繰り返された。 お腹の中を這いずり回る水流が気持ち悪くて、涙を流して何度も吐いた。なのに、内壁をずるりと擦られて、俺は卑しくも腰を跳ねさせてしまう。 先生の…、あいつの訳のわからない妖術で蛇のように動く水流に好き放題されて、吐いてしまうほど気持ち悪いのに、俺は何度も奥を突かれて、たらりと白濁を垂れ流していた。 「あ…っ、あ…んぅ、はぁ、はぁ…」 ついさっきも奥深くを突かれて、びくびくと腰を跳ねさせながら、性器から白濁をとぷりと溢れさせた。 俺はかなり疲れ果てて、肩を上下させながらぼんやりとびしょ濡れになった床を見つめる。 水とはいえ、拘束されてる腕と足が痛い。お尻の中も、麻痺したかのように痺れて、もう何も感じない。 こんな事して何になるんだと思うけど、俺の中に擦り込まれていた銀ちゃんの匂いが、確かに消えていってるような気がして、奇妙な焦りが俺の中に込み上げてきた。 「銀ちゃん…助けて…」 長い時間、お腹の中を水でかき回されて、冷えた身体をぶるぶると震わせながら、愛しい名前を呼ぶ。 その時、手足を拘束していた水の縄が溶けて流れ、どさりと身体が床に落ちた。 俺の吐瀉物と大量の水で濡れた床に横たわって、静かに目を閉じる。もう、指先ですら動かす事が出来ない。 ーー本当に疲れた。もう二度と、こんな気持ち悪い事は嫌だ。あいつがいない今のうちに、逃げる方法を探さなきゃ…。だけど、身体が怠くてどうにもならない。銀ちゃん…、俺がどこにいるかわかる?見つけてくれる? 今すぐ銀ちゃんに会いたい。銀ちゃんの温かい腕に包まれたい。 俺を甘い目で見る銀ちゃんを思い浮かべる。 銀ちゃんを恋しく思いながら、体力を消耗し尽くした俺は、だんだんと瞼が重くなりそのまま意識を失った。

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