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第236話 お泊まり会
障子から射し込む光と鳥の鳴き声で目が覚める。俺のすぐ前にいる銀ちゃんと目が合い、へにゃりと笑った。
「銀ちゃん…おはよ…。もう起きてたの?」
「ん、おはよう。おまえの可愛い寝顔を見たくてな」
「またぁ…、俺、変な顔してるよ?」
「おまえは自分の寝顔を見た事ないだろう?堪らなく可愛いぞ?ここが人の家じゃなければ、可愛がってやれるのに…」
「だっ、ダメだよっ!ちゃんと時と場所を考えてよ?」
「わかってる…」
銀ちゃんは不服そうにしながら、俺の唇に軽く口付けた。
口ではダメだと言ってるけど、本当のところは俺も銀ちゃんにもっと触れたい。今のキスじゃあ全然足りない。
そう思って見上げた俺の顔が物欲しそうにしてたからか、銀ちゃんが「じゃあ家に帰ったらな」と笑った。
「ちょっと、朝から暑いんですけど。でも、昨夜は我慢出来たんですね、銀様」
「あ…っ、お、おはよう浅葱…。べ、別に何もしてないから…っ」
「おはよう、凛。いや、別にしてもらってもいいんだけど、目のやり場に困るなぁって思ってね」
俺達の話し声で倉橋も起きてきて、大きく伸びをする。
「ふぁ〜…おはよう。朝からほんま、椹木と一ノ瀬さんは仲ええな。幸せそうで何よりやで」
「おはよう…。う、うん、ありがと…」
倉橋の言葉に少し照れるけど、確かにすごく幸せだと思った。
皆んな起き出してわいわいと話してるのに、清忠だけは、ピクリとも動かずにまだ眠っていた。
朝は居間でご飯を食べ、後片付けを皆んなで手伝った。それから近所に散策に出かけて、お昼は外でパスタランチを食べた。
銀ちゃんは、「俺がいると浅葱と清忠が緊張するだろ」と言って、散策に出かけずに神社に残った。白様の暇潰しに付き合うそうだ。
そして倉橋と倉橋のお母さんにお礼を言って、夕方にはそれぞれ家に帰った。
白様は、いつものように鳥居の上から俺達を見送ってくれていた。
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