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「ひゃぁんッ」  嬲られ叩かれ虐められ、ジクジクと蓄積されてゆく快楽がキャパシティを超え、頭が真っ白になって、足が身体を支えることを一瞬放棄した。ガクン、と一気に身体は落ちて、椛は三角木馬の上に思いっきり座ってしまう。そうすれば、後孔に埋まったバイブレーターがグッと奥に入り込み、椛のナカを抉るように突き上げた。それと同時に鋭角が脚の間にぶらさがる睾丸を強く刺激する。 「あぁああ……」  強烈な甘美な刺激に、全身の力が抜けてゆく。身体を支えることを諦めたようにくたりと三角木馬に座り込んでしまって、そうすれば余計に食い込んでくるというのに、それでも身体を起こすことができない。その間にもアウリールによる鞭の刺激は続いていて、襲い来る快楽はとどまることを知らなかった。 「あん、ぁ、やぁ、ふぁ」  身体を叩かれるたびに椛のものからぴゅっ、ぴゅっ、と遠慮がちに精液が飛び出した。反った白い胸で存在を主張するぴんく色の乳首はぷっくりと膨らんで、ぴくぴくと物欲しげに揺れていた。アウリールがそれを見てか乳首を思い切り鞭で叩いてやれば、椛は甲高い悦びの声をあげる。 「ラプンツェル? なんだい、そのおちんちんからでているものは?」 「ふっ、う、えっ……ごめんなさい、ごめんなさい……」 「んん? それじゃわからないよ? 言ってご覧? 何がおちんちんからでているのかな?」 「う、う……せ、せー、えき……です……ごめんなさい……あ、あぁ……」 「あれ? 僕イッちゃだめって言わなかったっけ? どういうこと? イッちゃったの? 精液こんなにだして、ラプンツェルはイッちゃったんだ?」 「ごめんなさい、ごめんなさい……いや、や、ああぁあ……!」  アウリールがにやにやと下卑た笑顔を顔に浮かべながら、再び椛の脚を鎖で締め上げ、釣り上げた。三角木馬を蹴り倒し、椛の脚の間に入り込むと、バイブレーターの持ち手を掴む。 「あっ……ま、って……! ぬか、……抜かないで……」 「え なに? 聞こえない」 「あっ……ひゃああぁあぁぁああ……!」  ずるるっ、と一気にバイブレーターを引きぬかれて、椛はあられもしない声をあげた。ぽっかりと空いた穴はさみしげにヒクヒクと疼いていて、強烈な刺激の余韻に浸っている。 「みて、こんなにラプンツェルのお尻の穴、僕のちんぽ欲しがっているよ。いい子、いっぱい僕の精液ぶちこんであげるからね」 「やら、や……ゆる、して……」 「特別にね、魔法つかってあげる。精液いっぱい増える魔法。ラプンツェルのなかじゃおさまらないくらいいーっぱいだしちゃうね」 「や……や……あっ……やぁあぁ……!」  許しを請う椛の後孔に、アウリールが容赦無くいきりたったものを突っ込んだ。一気に突っ込まれたものだから、椛の唇からみっともない声が溢れてしまう。目を見開いて仰け反りびくびくと痙攣する椛をみて、アウリールは満足げに笑うと腰を引き、思い切りそれを押し込んだ。華奢な腰を鷲掴みし、勢い良く腰を何度も何度も打ち付け、そうすれば細いその身体はガクガクと揺さぶられた。 「あっ、あっ、あっ、あっ、」 「ああ、ラプンツェル、なんて可愛いんだ、可愛いよラプンツェル」  椛の瞳は焦点が定まらず、口からは唾液が伝って、限界が差し迫っていることは明らかであった。鎖に吊るされモノのように乱暴に突っ込まれ、生きているのかも怪しいくらいに意識が斑まだらな椛の様子は宛さながら人形のよう。ただその扱われ方がいくら人形のようであったとしても、椛には心がたしかに存在していて。 「い、や……あっ、あっ、ひっ、うっ、」  この男と身体を交えるのが嫌だと、そう思うような心がそこにはあった。ぽろぽろと零れる涙にそんな意味があることなど、アウリールはきっと気付いていないだろう。 「出すね、ラプンツェル、出すよ、いっぱい」 「あ、あ、あ、あ、……」  縛られた手首と太ももに、赤黒い鬱血の痕ができ始めていた。鞭によっていたぶられたところも腫れて痛々しい色をしている。ギシギシと錆びついた音をたてて鳴る鎖はどこか物悲しく、哀切を極めていた。小窓の外は文目あやめもわからぬ闇、珍しく星のない夜だった。冷たい部屋の中、静かに灯る古いランプだけが、醜い二人を照らしている。 「あ、あ……」  びくりと蠢いたアウリールの陰茎から、精液が吐出される。アウリールが言ったとおり、その量は常軌を逸していて、瞬く間に椛の体内を満たしていった。もう入らないと、椛の身体は言っているのにそれでもアウリールは性器を椛から抜かないものだから、椛の腹が徐々に膨らんでゆく。 「い、あ、あ、あぅ……」  目をひん剥いて、ガクガクと小刻みに身体を震わせ。限界だ、助けてと、そう言いたいのに、口はその言葉を発してくれない。ずっとずっとアウリールに犯され続けた記憶が身体を支配しているから。苦しい、くるしい、もうはいらない、たすけて。ただ、心の中でのみ、叫び続ける。

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