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*** 「ひ、あ、ッ、あっ、あっ、ぐん、じょ……あ、」 「柊さま、柊さま……!」 「あ、だめ、だめだめ、あ、あ、あ、またイク、あ、あ……あッ……!」  もうどれくらいこうしていただろう。群青は過去に縋り付くように、ずっと柊を抱いていた。何度も何度も絶頂に追い込まれたためか柊はぐったりとしていて、しかしそれでも止まれなかった。柊も群青を拒絶することはなく、ふらふらになりながらも群青を受け入れる。 「も……なか、入らな……」 「なんかい、出しましたっけ、俺」 「わからな……、いっぱい、」 「まだ……入りますよ、今まで会えなかった分の、全部注ぎ込んであげます」 「あ……あ、あ……ぐんじょう……」 「……もういっそ、孕んじゃってくださいよ」 「う、あ……あ、…あ……はらませて……ぐんじょう、もっと、もっと、ぼくのなか……いれて……」  もう……ずっと、こうしていたい。彼を抱いて、愛して、辛いこともすべて忘れて……幸せでいたい。  意識朦朧とした表情で、必死に自分に抱きついてくる柊が愛おしい。唇を奪えば嬉しそうに体を震わせる柊が、愛おしい。 「……う、」  でも。さっきから胸を締め付ける、この痛みはなんだろう。目の前にいる柊を愛おしいと思えば思うほどに……痛みは増してゆく。 『群青――……』 「……え、」  ふと……柊の声が聞こえたような気がした。頭のなかに、響くように。目の前の柊が言ったわけでは、ない。 「……柊様?」  自分を呼ぶ声。胸が掻き毟られるような心地。 「あっ、」  一瞬ぼうっとしていると、下から柊が群青を弱々しく引っ張ってきた。涙をぽろぽろと流しながら、群青を見上げてくる。 「……ぐんじょう、もっと、」

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