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「あっ、ふ、ぁあ……」  乳首を弄られると、じん、とそこから熱がひろがってゆく。片方を指で弄られて、もう片方を口で吸われて。気持ちよくてぷっくりと膨らんだそこを愛撫されて、メルの口からはため息のような喘ぎ声が溢れてゆく。 「メル……乳首弄られるの好きだね」 「すき……あぁん……きもち、いい……」 「いつもいやいや言ってたのに……本当は乳首いじめられるの大好きだったんだ。じゃあ、いつもよりいっぱいいじってあげる」 「あっ……あぁっ……」  じゅくじゅくと身体中に熱がひろがってゆく。舌先で乳首の先をぐりぐりと刺激されて、熱くて気持ちよくて、溶けてしまいそうになる。指はぴん、ぴん、と優しく弾いて刺激してきて、そっちもまた気持ちいい。胸だけでこんなに感じてしまうのは男として恥ずかしいと思うけれど、ノアにこうして責めてもらうのは好きで……そんなジレンマがまた、興奮を煽った。 「あぁ、ふ、ぁあ……いっちゃう……きもちいい……あんっ……」 「いつも乳首だけでいけるメル……ほんとエッチな身体だね」 「うるさ、……あぅっ……こうなったの、のあのせい……あっ、いくっ……」  きゅううっと乳首を摘まれて、メルはびくんびくんと身体を跳ねさせながら、まず一回目の絶頂を迎えた。乳首を弄られただけなのにペニスはすっかりたちあがっていて、先っぽはすっかり濡れている。 「はは、みて、メル。乳首はれちゃったね」 「ん……」 「すっごくエッチだよ。俺がいじりすぎて真っ赤になった乳首、すごくいやらしい」 「のあ……もっと乳首舐めてほし……」 「……かわいいー、メル」  ぱくりと再び乳首をくわえられて、メルは嬉しそうに身体をくねらせた。  しかし、今度は乳首だけじゃなくてほかのところも刺激してやる。太ももや身体の側面をたっぷりと撫であげて、メルの身体をほぐしてゆく。たまらないという顔をして悶えるメルは、ノアに触られるたびにくねくねと身体をくねらせた。 「あっ……あっ……」  全身が蕩けてゆく。ノアが丁寧に愛撫してやれば、もう好きにしてと言わんばかりにメルはくたりとして、虚ろな表情をしていた。ペニスを扱きながら後孔をほぐしてやれば、腹をぴくぴくとさせながら甘い声をあげる。 「あぁ……のあ……ん、あぁ……」  柔らかくなったそこは、いとも簡単に指を受け入れる。入り口はすっかり柔らかくて、ずぶずぶと三本の指を飲み込んでいた。しかし、なかはぎゅうぎゅうにきつい。ここまでに何度も絶頂を迎えている身体は、思い切りそこを締め付けていた。 「痛くない?」 「だい、じょうぶ……」  ノアが再びくちづける。キスをしながら中を弄り回せば、メルは気持ちよさそうに腰を揺らす。ペニスからはもうだらだらと先走りがこぼれていて、メルの下半身はどろどろだ。しばらくキスを堪能しながら後孔をほぐし続けて……そろそろいいかな、というところでノアは身体を起こす。 「あ……」  ノアの自身が露わになると、メルはそれをぼんやりと見つめながら顔を赤らめた。今からあれが自分の中に入ってくる……そう思ってどきどきした。昨日、あれを挿れられることを想像して自慰をしていたから……ほんとうにはいってくる、と考えるとどきどきしてきてしまうのだ。 「いれるよ、メル」 「うん……」  ずぶ、と熱が入り込んでくる。メルはぶるぶると震えながら、ノアにしがみついた。ノアが十分にそこをほぐしてくれたお陰で痛みはあまりない、しかし指とはまるで圧迫感が違う。肉壁を押し広げられる感覚に、メルは本当に最後まではいるのか、という恐怖を覚えた。 「あっ……」  でも、この重みがすごく心地よい。「はいってきている」そんな感じがする。メルの反応を伺いながらノアはゆっくりと腰を押し進めていって、なんとか最後まで挿れることができた。ほっとしたように笑うメルにまたキスをして、緊張をほぐすように頭を撫でてやる。  ゆっくりと、腰をゆらす。メルが痛がらないように、少しずつ、少しずつ。どろどろに甘やかすようにキスをして、「好き」と囁いて、じわじわとひとつになってゆく。 「あっ……あ……」 「メル……すき……可愛い、メル……」  全身の肌が触れ合って、ふたりで溶けているような心地になって。徐々に早くなってゆく抽挿も、快楽を生み出していってくれる。 「のあっ……あ……あぁっ……のあ……のあ……」  ぐ、ぐ、と奥にあたると、抱かれてる、という実感がして幸せな気持ちになった。いつもよりも余裕のないノアの表情に、くらくらした。もっと早く素直になればよかった。こんなに幸せな好意を、神様が怒るはずがない……メルは泣きながら、ノアにキスをねだって甘い声をあげる。 「すきっ……のあ、すき……!」 「メル……」  全身がびりびりと痺れてゆく。今までで一番大きな快楽が、身体を支配する。初めて心が繋がって、素直に「好き」と言いながらセックスができて、心が満たされていたからこんなにも気持ちいいのかもしれない。  やがて訪れた絶頂は、ほぼ二人同時だった。ノアのものがなかで震える感覚が、すごくいいと思った。 「……ノア」  また、キスをする。セックスの余韻に浸りながら何度も何度も「好き」と囁くこのひとときが、こんなに幸せな時間だなんて、はじめて知った。

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