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第15話 ハニィカムカム -1-
―……発情初期段階で動けなさそうなので、一時的な軽い抑制薬を飲ませて急いで帰しました。
番の通う学園から連絡を受けて直ぐ俺は、道場裏、母屋とは別に建てられている離れの俺の部屋に急いだ。
そう……俺と番は両家の承諾を得て、すでに同棲状態なのだ。
そして……甘く優しい番の匂いを辿り、離れの数部屋有る内の広めな部屋の襖を開けるとそこには……
「……は、はぁ……はぁん……ん、んッ……透也……とぉやぁ……はぁはぁ……」
俺の胴着を素肌の上に着て練習用の竹刀の持ち手の部分にペニスを擦り付けてる、発情初期状態の番が居た。
ブカブカの胴着を着て、切なげにペニスと持ち手を密着させている。
普段なら想像もつかないこの番の欲望が勝っている痴態に、本当にオメガ特有の『発情』状態なのだと分かった。
俺は真っ直ぐ番の『真樹』の元に歩み寄り、彼の頭を撫でながら竹刀を奪った。
すると真樹は竹刀を切な気に視線で追ってその先に居た俺を発見すると、ふわりと微笑んで抱きついてきた。
胴着の前を締めないでいる事で露出している前面の白い肌が俺を早速誘惑してきたが、俺は真樹を抱きとめて再び頭を撫でた。
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