187 / 343
12(3)
「はるさま、それ……」
「うん、いれるよ」
「……ぜんぶ?」
「全部。大丈夫、痛くないからね。……怖い?」
「……、わからない、です……、だって、ほんとうに、そんなの、はいるんですか?」
「やってみればわかるよ……苦しくなったら言うんだよ」
ハルが手に持っていたのは、30センチメートルほどもある、アナルビーズであった。直径2センチメートルほどのビーズが連なったそれを、ハルはラズワードに見せつける。それにローションを塗り、そっと穴に近づけてゆくと、ラズワードはぎゅっと目を閉じた。
「んっ……」
「……痛くない?」
「だいじょうぶ、です……」
「もっといれるよ」
「あっ……ん、あ、……はいって、くる……」
一つのビーズが入るたびに安心したように閉じる穴に、追い打ちをかけるように次のビーズが入り込む。ぽこぽことした感触が次々と襲ってきて、ラズワードは未知の感覚に身体を震わせた。
「ラズ、見て、鏡……」
「あ、うそ……」
「あんなに長かったのにここまではいっているよ……全部、いれてあげるね」
「え、まっ……あぁっ……」
ずぶずぶと穴は躊躇なくそれを飲み込んだ。最後までいれると、取っ手だけが栓のように穴から飛び出るようになった。ラズワードは驚いたように鏡を見つめ、うわ言のようにつぶやく。
「ぜんぶ、はいっちゃった……」
「どう? 奥のほうまで、はいってる?」
「やぁ、うごかさないでぇ……」
ハルは取っ手を掴み、ぐりぐりとそれを動かした。ラズワードの中でそれがごりごりと動く。奥の方をかき回すように暴れるそれに、ラズワードは堪らずよがる。
「あぁ……だめ、それ、だめぇ……」
「気持ちいいの? ラズ」
「きもちい、すごく、きもちいい……」
「だめでしょ、おもちゃで感じちゃだめっていったじゃん」
「でも……あっ、あぁぁああッ……だめ、ぐりぐり、だめ……!」
「お仕置きなんだよ?」
「とめて、それ、やめて……! いっちゃう、いっちゃいます……!」
取っ手を揺らして、引いて、押し込んで、それを何度も繰り返した。ぬちゅぬちゅと音が漏れだした。こめかみにキスを落として、片方の手で乳首のローターを押し込んで、激しく、それを動かす。やがて唇から漏れる声には艶が増していき、甲高くなっていき、身体はのけぞって、そして、ビクンと大きく身体が跳ねたかと思うとラズワードはイッてしまった。
「ラズ……いっちゃったんだ」
「はる、さま……」
ハルはちゅっちゅっ、とキスを止めることもなく、低い声で囁いた。そのキスに酔いしれるようにラズワードは身体をくねらせて、熱い吐息を吐く。
「だめって言ったでしょ?」
「はい、ごめんなさい、はるさま……おもちゃでイッて、ごめんなさい……」
「悪い子だね? おもちゃでイッちゃうなんて」
「はい……おれ、わるいこです……おもちゃでイッちゃった、わるいこです……」
「じゃ、お仕置きね」
「はい……おしおき、して……」
はぁはぁと吐息の漏れる唇に、ハルは自分の唇を重ねる。縄からローターを引き抜いてやると、再び現れた乳首はぷっくりとピンクに膨らんでいた。ハルはそれを見て、静かに笑う。
「ラズ、これ、自分で出して」
「え……」
ハルはちょん、と穴から飛び出た取っ手を弾く。
「でも、おれ、手……」
「大丈夫、できるよね?」
「あ、……ひゃんっ……!」
手を縛られているからアナルビーズを自分で出すことなんてできないと訴えたラズワードに、ハルは意地悪に笑ってみせた。そして物欲しげな乳首をきゅうっと引っ張り上げる。すると、穴がぎゅっとしまって、ひとつ、ぽこっとビーズが顔をだした。
「……っ、」
鏡に写ったその様子をみたラズワードは、顔を真っ赤にする。恥ずかしさのあまりふるふると顔をふるラズワードにハルは言う。
「……お仕置き」
「ぁう……」
「顔そらさないで。ちゃんと前見て」
「……、ゆるして……」
「……だめ」
ともだちにシェアしよう!