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「――……」
ふ、とハルの脳裏に夢で見た彼の姿が浮かぶ。
……今のラズワードは、もう剣を握れない。魔術も使えない。薬を飲ませすぎたせいで、ろくに頭が動かなくなってしまった。彼はもう、ハルの肉棒を欲しがるだけの淫乱だ。
ハルは軽く頭を振って、頭の中にある夢の彼――昔の彼の姿を振り払う。そして、バシッとラズワードの尻を叩いた。
「あぁんッ!」
「もっと、……もっと、俺に媚びろよラズ……! 俺が欲しいって言え!」
「あンッ! あぁんっ! はるさまっ! はるさまがほしいですぅっ!」
尻を叩く音とラズワードの嬌声が同時に響く。ラズワードは尻を叩かれるたびにひくんひくんと腰を揺らしてよがった。きゅんきゅんと穴が疼いて、叩かれることに興奮しているのが見て取れる。
「――ほら、ラズ……! 散々欲しがっていたヤツ、やるよ!」
ハルは何かに駆られるようにして、服を脱ぐ。そして、勃起したものをぐいっとラズワードの穴に押し当てて、そのままずぶっと奥まで突っ込んだ。
「あぁあぁぁあああーっ!!」
ナカが満たされた瞬間、ラズワードのペニスからぷしゅっと潮があふれ出る。ラズワードの全身の肌が粟立って、がくがくと小刻みに震えだした。
しかし、ハルは構わずガツガツとラズワードを突き始める。ラズワードが「あぅ、あぅ、」とろれつが回らなくなった声をあげて、意識が朦朧としているにもかかわらず、ラズワードの身体がガクンガクンと揺れる勢いで突き上げた。
「はあっ、はあっ……ラズ、ははっ、ははは……俺の子、産んでよ、孕んでよ……できるだろ、こんだけ犯してんだからさ、」
「あ、あぅ、はるさま、の子ども……孕……」
ラズワードはハルの言葉を理解しているのか、ぼんやりとした様子でハルの言葉を復唱した。そして、徐々に表情を蕩けさせていき、夢見心地な様子で呟く。
「はい……はるさまの……子ども……産みます……孕ませてください……はるさまあ……」
「……ッ、……孕め、……孕め、ラズ! おまえは絶対に、俺のものだ! だから、孕めっ……!」
「あ、……」
ハルはラズワードの腰をがしりと掴むと、グンッと腰を彼の尻に押しつけた。最奥にペニスを押し当てられ、ラズワードは身体を硬直させ、ピクピクと震えながら恍惚と息を詰まらせる。
そして、ハルがラズワードのナカで射精した。ラズワードは「ああ……あぁああ……あぁ……」と声にならないため息をこぼし、小刻みに震えながらイッてしまう。
「はるさまの子……産みます……はるさま……はる、さま……あ、あぁ……あ、……」
「……、」
ぽーっとしながら呟くラズワードの様子に、ハルは「もう戻れない」と感じてしまった。
ラズワードの中で「孕む」という言葉が、「本物」になってしまっている。自分の性別などすっかり忘れて、本当にハルの子を産めると思い込んでいるのだ。その表情は、いつもの絶頂のあとのうっとりとした表情とは異なっていて、気持ちよさと慈愛が混ざり合った、幸せそうな表情であった。
ハルのペニスが引き抜かれると、ラズワードはくたりと腰を落として横たわる。そして、お腹を撫でながら「はるさま……」と囁いた。
「はるさま……あなたと、ずっと一緒です……子どもができたら、3人で……永遠に一緒にいましょうね」
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