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1-4:淫乱教師?

「まずは服を脱いでよ」  恥辱に満ちた要求に、私はすごすごと従うしかなかった。  着替えだと自らに言い聞かせても、明らかに違う。薄暗くなった教室や廊下に、明かりがついていないのがせめてもの救いだ。  もたもたとジャケットを脱ぎ、ボタンを外しベストを脱いだ。いつもはシャキシャキと出来る事が、羞恥や戸惑いにもたついてしまう。 「こっ、こうか?」  上半身裸になっただけでこんなに恥ずかしいのか。春の少し冷たい空気のせいか、羞恥からか、私は微かに震えていた。  だが目の前の猫羽はちっとも納得していない。私の持っていた鞭をスッと、下半身へと伸ばした。 「下もでしょ?」 「え!」 「それじゃ服汚すけど、いいわけ?」 「!」  服を汚す? 一体何をしようというのか分からない。  けれど猫羽が「秘密をばらすぞ」と言わんばかりにスマホを取り出すので、従うしかない。私は靴を脱いでまたノロノロとベルトを外し、ズボンを脱いだ。 「あ、パンツもね」 「な!」 「先生、ボクサーパンツなんだ」 「っ」  恥ずかしさに体の中側から熱くなる。それでもノロノロとパンツを脱いだ。 「あ、靴下そのままのほうが中途半端でエロい。そのままね」 「なに!」  脱いでいるのか脱いでいないのか、中途半端な気持ち悪い状態を強要される。意識する事でそれはより一層感じられ、思わず内股になり大事な部分を隠した。 「恥ずかしいんだ」 「それは!」 「顔真っ赤。目もちょっと潤んで、誘ってるように見えるね♪」  ようやく満足したのか、猫羽は椅子から立ち上がって近づいてくる。  見上げる瞳はとても楽しそうだ。口元の笑みはニヤリと鼻歌を歌いそうだ。  手が無遠慮に肌に触れる。誰にも触れられた事のない素肌はそれだけでビクリと震えた。 「先生、童貞でしょ」 「そんな!」 「反応初心すぎ。それにしても、しっとりした綺麗な肌で気持ちいい♪ 色も白いから、赤くなるとすぐに分かるね」  サワサワと触られてどうしたらいいか分からずに固まってしまう。指先が肌を滑り、微かな感覚を与えてくる。くすぐったいような居心地の悪さだ。 「色が白いからさ、乳首が赤くて美味しそう♪」 「ちく!」  乳首なんて単語が当然の様に飛び出した事に驚いて声を上げる。だがそれも最後まで言えない。破廉恥過ぎて顔が熱くなる。  けれど猫羽は面白そうに笑い飛ばした。からかわれている。 「ち・く・び♪ 先生恥ずかしいの?」 「お前は恥ずかしくないのか!」 「別に~。それにしても初心すぎ。あっ、もしかしてキスも初めてだった?」 「なっ、ちが!」 「そうなんだぁ」 「……」  言えば言う程墓穴を掘る。猫羽の言うことは全部本当だ。あんな深いキスは初めてだ。誰かに肌を晒した事もない。まして素肌をこんな風に触れられる事も初めてだ。  指が肌の上を滑り、不意に胸に触れる。平らな胸を僅かに揉むのだが、何も感じない。当然だ、男なのだから。そもそも揉むだけの膨らみなんてないだろう。 「あれ? 気持ち良くない?」 「ない」 「ふーん」  つまらなそうに言いながらも、猫羽はそのまま乳首を弄る。乳輪の周りを指先でクルクルと撫で、先端を爪で引っ掻く。 「?」  なんだ、妙な感じがしてくる。爪が先端を引っ掻くと、ムズムズとするというか、じんわり何かが広がると言うか。 「あ、ちょっと硬くなってきた」 「えぇ!」  驚いて思わず見てしまう。だが確かに、小さく平らだったはずの私の乳首はほんの少し膨らみ、色を増している気がする。  気をよくした猫羽が楽しげに胸で遊ぶ。ほんの少し硬くなってきた乳首を押し潰すようにしたり、摘まんでクリクリと感触を楽しんだり。 「っ」  なんだか、ジワジワ変な感じがする。甘い痺れみたいなのが乳首の周りから広がっていくように思う。強くないのに無視はできない、とろ火でジワリと炙られるような気持ちよさに、心臓は徐々に秘密がバレた恐怖とは違う意味でドキドキしてきた。 「ほら、硬く尖ってきた。先生感度いいんだね」 「ちが…っ」 「じゃあ、自分で確かめてみなよ」  突然と猫羽が手首を掴み、自らの胸を触るよう強要する。そうして触れた己の乳首は、確かに硬く凝って指にコリッとした感触がある。 「はぁ……」  思わず吐息が漏れる。こんなはずは無いと否定していたのに、自分の手で自覚させられる。私は生徒に胸を触られて、快楽を感じているのか。  機嫌良く猫羽が目をキラキラさせている。そしてあろう事か私の手の上から自らの手を重ね、まるでレクチャーする様に乳首を転がし始めた。 「あぁっ」 「気持ち良くなってるね。それに声、やらしぃ。うん、結構興奮するもんだね」 「あっ、これは……」 「言い訳しなくていいの♪ そうだ、先生色っぽいからサービスしてあげる」 「サービス!!」  一体何が始まるんだ。正直これ以上は受け止められない。今だって十分受け止め切れていない。自分が乳首でこんなに気持ち良くなれる体質だったなんて知らなかったのだ。  けれど、そのサービスとやらはあまりに強烈だった。  機嫌よさげな猫羽の唇が、まだ弄られていない方の胸へと吸い付いた。 「ふあぁ」  ブルブルっと震えがきて、壁に背を預けてしまう。指で感じていたのとは明らかに違う。  柔らかな弾力のある舌がねっとりと絡みつき、ほんの少し硬く尖った先を押し潰していく。それだけでも気持ち良くて熱い息が漏れるというのに、不意に吸い上げるから声を抑えられない。 「先生、胸がそんなに感じるなんて女の子みたいだよ」 「あぁ、ちが……」 「下、見てみなよ」 「した……っ!」  指摘されて、浮いたような意識で下を見た私はその光景に言葉を失った。  昂ぶりが頭を緩くもたげ、先走りが僅かに溢れている。淫靡すぎる光景に目眩がする。私は生徒に乳首を舐められ指でされて、気持ち良くなって反応していたのか。 「あっ、見ないで、くれ。こんな……」  羞恥心と動揺にパニックになり、頼りない震えた声が現実を否定する。  なのに現実だと知らしめるように、猫羽の手が私の恥ずかしい昂ぶりを撫でた。 「はぁ!」 「これだけでこんなに気持ち良くなるなんて、先生むっつりで淫乱で変態なんだ。しかも先走り、トロトロだね」 「あっ、いや、だぁぁ」  先走りの玉が浮く鈴口を指で弄られ、塗り込められる。強烈すぎる刺激に腰が砕けてズルズルと壁を滑り落ちて床に尻がついた。 「先生弱すぎ。もしかして、オナニーとかしないの?」 「オナ!」 「いや、動揺するのそこじゃなくない?」  呆れた様子で言われる。確かに今オナニーという言葉を口にする事よりもずっと恥ずかしい状況にいる。  だからって言えるかは別問題だ!  尚も猫羽は手で私の昂ぶりを撫でながら、もう片方の手で乳首や胸を触っている。  もう誤魔化す事はできない。気持ちいい。胸も、下肢も気持ち良くてたまらない。  だらしなく口元が緩んでくる。腰に重く痺れてくる。思わず腰を揺り動かしたい衝動がある。 「ねぇ、先生」 「ふぁ……」 「自分でどうしてるか、オレに見せてよ」 「……え?」  理性が蕩けて正しい判断が出来ない脳みそも、流石に何かを拾った。呆然と見つめる前で、猫羽は楽しそうにしている。 「ほら、自分で握って」 「あぁ、そんなぁ……っ」 「扱いてさ」 「んぅぅ」  強引に手を引かれ、自身の昂ぶりを握る。それを上下に動かすが、慣れた感じがしない。ぎこちなくてちっとも気持ち良くなれない。それどころか力が入って硬く握りすぎているのか、擦れて僅かに痛みがある。 「あぁ、だめぇ。できない……」 「甘えた声だして、すっかり蕩けてるね。それにしても下手くそ。先生、この年でオナニーもしないってのは不健康じゃん」 「ちが、してる! でも、上手くできなっ」 「してるんだ」 「!」  指摘されてようやく認識する脳みそはすっかり痺れて快楽に支配されている。もう、グズグズだ。  猫羽の手が私の手に重なり、ふわりと柔らかく包んで上下に動く。余計な力が抜け、張り出したカリに引っかかると突き抜けるような刺激が脳を揺らした。 「ふあぁ!」 「あっ、気持ち良くなってきたっぽい」 「あっ、だめ、気持ちいい!」  シュッシュッとリズミカルに上下されて、すっかり大きく芯を持った昂ぶりはトロトロと先走りを溢して悦んでいる。それだけに夢中になってしまう。ゾクゾクと震え、あまりの気持ちよさに荒い息を吐いている。 「先生やらしぃ。オレ、もう手伝ってないよ?」 「え?」  ぼんやりと見ると、猫羽の手は離れている。私は自身を握り、生徒の前で……。 「っ! やっ、見ないでくれ! こんなっ、あっ!」 「じゃあ、止めれば?」 「あぁぁ、止まらないっ!」  止めないと、このままではイッてしまう。生徒の前で自身を扱き気持ち良くなって。  ダメだダメだと思うだけ、深みにはまる。手は止まらないどころか気持ちいい場所を重点的に攻め抜いてしまう。カリに引っかけ、裏筋を擦り、溢れる先走りを全体に塗り込むように動かしている。 「じゃ、ちょっとお手伝い♪」 「はぁぁん!」  横から手が伸びて乳首を摘まみ上げる。コリコリと指の腹でこね回され、強くつねられた。  その瞬間、どうにもならず何かが弾けたようになって私は吐精していた。手の中で白濁が飛び散り、体を、床を汚していく。それでもまだ足りないと言わんばかりにこみ上げて、二度、三度と溢れさせていた。 「先生我慢しすぎ。たっぷり濃いのが出たね」 「あっ、みな……見ないで、くれ。こんな……」  ジワリと涙が浮く。浅ましくて、恥ずかしくて死にたくなる。自分がこんなにも快楽に弱い人間だったなんて、知らなかった。理性の弱い人間だったなんて、知らなかった。  猫羽が横から手を伸ばして顎を捉え、深くキスをしてくる。もうそれに逆らう気力は残っていない。されるがまま、気持ち良くて従った。口では拒絶しながら、私の体は快楽を求めている。  眼鏡が外され、僅かだが視界がぼやける。だからといって人の認識が出来ないほどではない。表情だって分かる。ほんの少し視力は悪いが、どちらかと言えば威厳のために眼鏡をしているのだ。 「先生、眼鏡ないほうが可愛い顔してる。エロいよ」 「そんっ」 「それに、キスしやすいし」  嬉しそうな猫羽が離れ、カバンから何かを取り出す。香水瓶のような中身は、ピンク色の液体だった。  四つん這いにさせられ、尻を突き出すような格好をさせられる。拒む気持ちがないわけじゃない。実際言葉では拒んだ。けれど体はコントロールを失い、猫羽に従っている。  トロリと、尻の間に少し冷たい液体が落ちた。それが尻の谷間を濡らして気持ちが悪い。 「んぅ」 「お尻振って挑発しないでよ。ちょっと煽られて、オレも我慢してるんだから」  我慢? 何の我慢だろう。それに私は、何をされようとしているんだ?  理解がおいつかない。これがセックスなのか? 辱められているのは分かるが、知識が無い。妄想も、この辺はぼんやり霞がかってあやふやになっている。  だが刺激は徐に襲った。後ろの孔へ触れられて、思わず腰が引ける。指の感触を感じて、恐怖が走り逃げようとした。 「逃げるな!」 「あぁ!」  ペチリと尻ぺたを叩かれて声が出た。その間に猫羽は知ったように液体を指に纏わせ、あろう事か後孔に潜り込ませてくる。  幼い頃、座薬を入れられたときのような違和感があってたまらない。ただ、少なくとも座薬は一度入れられれば動かない。だが猫羽の指は内壁を探るように動き回っている。 「いやっ、いぃやだ! あぁ、止めてくれ!」 「解さないと痛いの先生だよ」 「解す! 痛い?」 「ここで、オレを気持ち良くしてくれるでしょ?」 「気持ちよく……っ!!」  言っている事を理解したら、青くなった。つまりそこを女性器に見立てて繋がろうということなのか! 「いやだ! 離せ!」 「暴れない!」 「んぅ!」  不意に前に手を伸ばされ、想像だけで萎えてしまった昂ぶりを強く握られる。急所をこんなに無遠慮に握られれば怖くなる。動きが止まって、どうしていいか分からずにガクガクと震えた。 「大丈夫、痛くないように解してあげるから。それに先生、ここ結構柔らかいよ? 先にトロトロに蕩けて力入らないんじゃない?」  そんな部分が緩い自覚なんてあるはずがない!!  だが指は更に奥へと入り込んでいく。クニクニと曲げられているような感じもするし、違和感のある部分を押し込まれている。 「まだ開発必要だよな。まぁ、でも膨らんでるし」 「?」 「力抜いてね」 「っ!」  突如痛みがあって体が引きつる。だがすぐに猫羽が昂ぶりを扱くから、苦痛と快楽が混じり合って分からなくなっていく。そのうちに痛みは薄れて、違和感が強くなった。 「あぁ、なに?」 「指二本、意外と入ったね」 「うっ」  嘘だ、そんな……指が二本も入ったのか?  だが証拠と言わんばかりに捻られればそれを入口が感じている。バラバラと叩かれるとそれも僅かに感じる。中がムズムズとして、また甘い痺れが戻ってきてしまう。 「んぅ……」  上半身を持ち上げていられずに崩れ、余計に尻を突き出してしまう。また、尻の間をトロトロの液体が落ちていく。 「三本目♪」 「うぁあ!」  流石に切れたんじゃないかと思う痛みが走り、声が上がった。でもそれもまた消える。巧みに前を扱かれて、快楽と痛みが混ぜ合わさって分からなくなっていく。  気付けば肩で息をして、あり得ない部分をグズグズに解され、中で指を広げられても受け入れてしまっている。 「先生才能あるね、きっと。お尻で気持ち良くなれるかな?」 「そんな、わかんな……っ」 「だよね。じゃあ、実験だ」  指がヌルリと抜けていく。圧迫感から解放されて力が抜けた。安堵したのに、代わりにあてがわれた熱く硬い感触が現実へと引き戻した。 「うあぁぁぁ!」  力の入らない後孔を割って、熱い肉棒が打ち込まれる。今までの痛みとはまったく違う、裂けるような痛みに悲鳴があがった。一気に冷たい汗が噴き出してくる。 「っ! 先生締めすぎ、もう少し緩めてよ」  そんなの無理だ。痛みに震えて力が入る。熱い肉棒を咥え込んだまま、ジンジンと痛んでいる。 「もぉ、仕方ないな」 「へ? あっ、はぁ……」  猫羽の手が丁寧に前を撫で、萎えたものを刺激する。最初はそれでも痛みが消えなかった。けれど徐々に気持ち良くなってきて、意識がすり替わる。 「んぅ!」  ズルリと生々しい感触が入口を滑り、猫羽の昂ぶりが私の中を穿つ。ひりつく痛みに声を上げればまた、優しく前を蕩けさせられる。  正直、もう何も考えていない。与えられる快楽と痛みが混ざって訳が分からない。まるで現実のものと受け止めていないのだ。夢をみているような、そんな曖昧さの中にある。 「ほら、無理じゃないじゃん。オレの、全部飲み込んだよ」 「あぁ……」 「凄く気持ちいい。先生、中熱いね。それに、絡みつくみたいに吸い付いて」 「んぁあ!」  僅かに抜けて、トンと突かれる。それだけでこみ上げるものがある。背が衝動的に跳ねる。押し出されるように声が抑えられない。甘ったれた嬌声を止められない。 「うっ、先生ってもしかして名器持ち? 少し動くだけでこんなに絡む?」 「あぁ、わかんないぃ」 「凄いよ、中。うねうね動いて、まとわりついてきて……っ」  腰を掴んだ猫羽が強く押し込むように奥を突き上げた。途端、ゴリッと抉られて思わず悲鳴の様な嬌声を上げた。  突き抜けた快楽は痛みすら感じるほどだった。背がしなり、頭の中が真っ白に飛ぶ。目の前を星が飛んだ。 「あぁ、ここ気持ちいいんだ。やっぱ才能ありありじゃん」 「あっ、あぁ、あぁぁ!!」  トントンと叩くように抉られて朦朧となっていく。腰をがっちりと押さえ込まれての深い抽挿は気が狂いそうだ。いや、狂ったのだろう。  気付けば「もっと」「気持ちいい」をひたすら繰り返し、腰を振っている。感じているのだ、私も。猫羽の昂ぶりを自らの中に受け入れ、締めつけている。硬く熱い先端が中を抉る瞬間をゾクゾクとした期待で待っている。 「先生、オレもうダメかも。何これ、凄い……腰砕けそう!」 「んぅ! ふぁ、あっ、あぁぁぁ!」  四つん這いのまま猫羽を深く受け入れ、前を扱かれてより深くへと何度も招き入れながら、私の中で何かが音を立てて切れた。  途端、さっきよりも沢山の精を吐き出し、床が私自身の白濁で汚れていく。 「んぅ!」 「っ!」  更に数度腰を進めた猫羽が、動きを止めた。次には中で爆ぜるように感じるが、熱はそれほどに感じない。たっぷりと数度そうして爆ぜた猫羽が抜け落ちて、その理由を知った。彼はちゃんとゴムをつけていたのだ。  解放されて、崩れ落ちる。もう指の一本を動かす力すら残っていない。気怠さというよりは、力尽きてしまっていた。 「先生、すっごくよかった。オレ、先生の事好きになったかも♪」  上機嫌の猫羽が私の目尻にキスをして、手早く服を着ている。  一方の私はもう動けない。色々と気持ち良くて、色々と気持ち悪い。そのうちに今が現実なのか、夢なのかさえ曖昧になっていく。  閉じていく意識のその端で、誰かの靴音を聞いた気がした。

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