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***  生徒会の活動の最中も、鑓水の発言のことで沙良は頭がいっぱいだった。当の鑓水はいつもどうりへらへらとしているし、波折はツンとした顔をして進めているし。 「あっ、ねえー波折、俺のクラスの出し物で相談あんだけど」 「なんだ」 「あとでいいや。個人的なことっていうか、今じゃないくてもいいし」 「……じゃあこれ終わったら残って」 「はーい」  鑓水がだらだらと椅子に寄りかかって波折と話している。今の会話によれば今日は鑓水が波折と放課後を過ごすらしい。……波折と話すチャンスはなさそうだ。 「沙良!」 「はいっ!」  ぱん、と紙束で頭を叩かれて沙良は悲鳴をあげる。恐る恐る顔をあげれば、苛々とした様子の波折。 「またぼーっとしてるな。リコールされるぞ」 「す、すみませんー」  沙良はへこへこと謝りながら、戻ってゆく波折の背中をみつめる。 (……基本、あれが他人への態度なんだよな。俺は奇跡的に本性みれたとして、あれに言い寄るのってかなり難易度高くね?)  もやもやとした気持ちは一向に晴れない。いつこのことを波折に聞けるのかな、と思うとまた沙良は鬱屈としてしまうのだった。

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