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学園祭が近いということもあって、生徒会活動の終了時間はいつもよりも遅くなっていった。月守と可織はさっさと帰ってしまって、生徒会室には沙良と鑓水と波折が残される。
「神藤~。おまえ日曜日、波折んとこ家に呼ぶんだっけ」
「……そうですけど」
「じゃあ土曜は俺のもの」
「鑓水先輩いつも波折先輩といっしょにいるくせに……」
「やっぱり一日中イチャイチャするのが楽しいんだよなー?」
鑓水は波折の肩を組みながらへらへらと沙良にちょっかいをだす。鑓水は波折の薄い胸を揉みながら沙良に近づいていって、笑う。
「どんなセックスするの? 神藤」
「なっ……ど、どんなって……べつに、せ、セックスするために呼ぶわけじゃ」
「ふーん。俺は一日中波折のこと抱くけど。大丈夫? そんなんで」
「いっ、一日中……」
「波折はいじめればいじめるほど可愛いから。一発やるくらいじゃわかんねぇよ」
鑓水にぐいぐいと胸を揉まれて、波折が鑓水の腕のなかでもがいている。波折が顔を赤らめて「あっ、あっ、」と可愛く喘いでいるのをみると、もっと強い刺激を与えたくなってくる。ムラムラとしてしまって沙良は思わず二人から目を逸らした。
「神藤、乳首くらいは舐めてく? 日曜日まで我慢できないだろ?」
「い、いいですっ!」
「また3Pやろうな?」
「うっ……」
鑓水にからかわれて、沙良はムッとした顔を浮かべる。やっぱり余裕がある鑓水をみていると焦りが生まれてきてしまって、自分が情けなくなる。鑓水も鑓水で独占欲は持っているのだろうが、自分よりもずっと穏やかにみえて悔しい。波折が普通の人とは恋というものへの考えがズレにズレているせいなのだが、結局は自分が子供っぽいのが一番の原因だ、と沙良は自覚する。
「ど、土曜は鑓水先輩が波折先輩のことよろしくお願いします! 日曜日は俺がめっちゃ波折先輩のこと幸せにしてあげるんですからね!」
「ん? おっけー。明日は俺が波折の可愛い身体可愛がりまくるわ」
沙良は鑓水に抱かれている波折に近づいていくと、唇を奪う。鑓水は「お、」と愉快そうに声をあげて、波折の胸をぐしゃぐしゃと揉みしだきはじめた。「んーっ、んーっ、」と喘ぎながら波折は腰をくねらせる。そんな波折をみていると、また三人でやりたいなー、と沙良はぼんやりと思ってしまった。二人で波折のことを愛しまくって、とろっとろにしてあげたいと。でも、流石に今は時間がない。唇を離して、沙良は二人に背を向ける。
「じゃあ、お疲れ様でした」
「おつかれ」
挨拶をして、教室をでていく。絶対に自分たち3人の関係はおかしいだろう、そう思ってはいるがそもそも波折の境遇が普通ではない。普通の恋人になりたいな、なんて思ったが、まずは波折を「ご主人様」から救わねばそれは叶わないんだな、と考え直した。
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